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松岡洸希(武蔵)、長谷川凌汰(新潟)らは指名なるか【2019ドラフト・BCリーグ投手】

2019 10/16 06:00勝田聡
新潟アルビレックスBCの長谷川凌汰ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

投手歴1年半のドラフト候補・松岡洸希(武蔵)

10月17日に行われるドラフト会議まで、あとわずかとなった。今年は佐々木朗希(大船渡高)、奥川恭伸(星稜高)、森下暢仁(明治大)の3投手が大きく注目されており、その次のグループには河野竜生(JFE西日本)や宮川哲(東芝)、太田龍(JR東日本)といった社会人投手の名前が挙がる。カテゴリーごとに、目玉といえる投手が名を連ねているのだ。

ドラフト上位候補とまではいかないが、ルートインBCリーグ(以下、BCリーグ)にも指名が有力視される投手がいる。今年のドラフト会議でもっとも注目されている投手は、高卒1年目の松岡洸希(武蔵)だろう。多くの球団が指名を検討していると報道されている。

投手歴が1年半ほどの松岡は、右のサイドスロー。最速149キロのストレートを武器にNPBとの交流試合でも好投を重ねた。今シーズンは、32試合の登板で27.2回を投げ33奪三振。三振を奪う能力が極めて高く、19歳という年齢も魅力的。武蔵の林昌勇(元・ヤクルト)に期待が高まる。

150キロ右腕・長谷川凌汰(新潟)

先発投手としては長谷川凌汰(新潟)が指名候補の1番手だろう。龍谷大から新潟に入団し、2年目の今シーズンは11勝(1敗)の好成績。打高投低のリーグで、防御率2.05(4位)と安定した投球を見せた。

ストレートの最速は150キロを超え、スライダーやフォークといった変化球にも切れがある。9月の中旬と下旬に行われたNPBとの交流試合では、3試合に登板し5回を投げ、無安打無失点と結果を残した。実力をしっかりと出し切ることができたようで、「任されたイニングを0に抑えることができたのはよかったです。シーズンを通してやってきたことを出せたので、それを(NPBでのスカウトの方々に)見ていただけたのかなと思います」と落ち着いた口調で語っている。

オーソドックスなタイプだが、下位で先発候補として指名する球団があっても不思議ではない。

最速150キロ超のサイドスロー・前川哲(新潟)

新潟で長谷川とチームメートの前川哲も面白い存在だ。高卒5年目の今シーズン途中にオーバースローからサイドスローへと転向。一般的にサイドスローでは球速が落ちるが、前川は落ちなかった。制球にばらつきはあるが、150キロを超えるストレートを投げるサイドスローの投手はNPBでもなかなか見当たらない。

中継ぎとしては左腕の有馬昌宏(富山)にも期待したい。大卒1年目で迎えた今シーズンは32試合で防御率2.81。32回を投げ奪三振42と奪三振能力が高いが、与四球は26個と制球面に課題がある。左手を大きく広げるフォームが特徴的で、初見ではタイミングを取るのに苦労しそうだ。

即戦力としては難しいものの、素材型としては宮野結希(信濃)もいる。身長185センチの長身から投げ下ろすストレートが持ち味の右腕だ。体重が68キロと身体はまだまだ発展途上のため、ストレートは140キロに届かないことも多いが、チェンジアップとの緩急をうまく使うことで試合を組み立てている。本人は「ストレートが持ち味」と語っており、NPBで球速が伸びれば、面白い存在となるだろう。

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