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広島・田中広輔の連続フルイニング出場が歴代6位の635試合でストップ 上位5人の顔ぶれは?

2019 6/22 07:00SPAIA編集部
635試合連続フルイニング出場でストップした田中広輔ⒸSPAIA
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小園海斗の華々しいデビューの裏で…

6月20日の広島-ロッテ戦。広島のドラフト1位ルーキー・小園海斗がプロ初打席初安打を放つ華々しいデビューを飾った裏で、ひっそりと偉大な記録が途絶えた。ショートのポジションを19歳の新人に明け渡した張本人、田中広輔の2015年4月1日DeNA戦から続けていた連続フルイニング出場が635試合でストップした。

広島の切り込み隊長としてリーグ3連覇を牽引してきた田中は、今季開幕から絶不調。打率は規定打席到達者で最下位の1割台に低迷しており、打順も1番から8番に降格するなど、ベンチも起用法に悩む様子がうかがえたが、復調する気配が見えないことから、ついに断を下した。

打率は最下位でもIsoDはリーグ10位

いくらレギュラーでも、ほとんどの選手は調子によって代打を送られたり、試合後半になると守備固めや代走で交代したりすることがある。連続フルイニング出場記録は、いかに走攻守ともに替えが利かない選手で首脳陣からの信頼が厚いか、ということの何よりの証明であり、選手にとっては大きな勲章と言えるだろう。

記録が途絶えたからと言って、田中の功績が色褪せることはない。2016年から昨年まで3年連続で150安打以上を放ち、3年で計95盗塁をマーク。3連覇に大きく貢献した一人であることは疑いようのない事実だ。

今季も打率は低いが、リーグ11位の27四球を選んでおり、出塁率から打率を引いた「IsoD」は.082でリーグ10位に入っている。バットは湿っていても自分にできることはきっちりこなしているのだ。

西武・秋山翔吾が今季中に歴代2位浮上も

田中の635試合連続フルイニング出場はプロ野球歴代6位。では上位5人はどんな顔ぶれだろうか。

連続フルイニング出場ランキングⒸSPAIA

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1位は説明の必要もないだろう。前阪神監督の金本知憲が世紀をまたいで記録した1492試合は、カル・リプケンの903試合をも上回る世界記録でもある。

2位は金本に破られるまで長らく日本記録だった阪神・三宅秀史の700試合。名三塁手として“牛若丸”吉田義男と鉄壁の三遊間を形成し、現役時代の背番号16は、幼少期から三宅に憧れていた岡田彰布が継承したことでも知られる。

3位は“元祖鉄人” 衣笠祥雄。フルイニング記録は金本に譲ったが、2215試合連続試合出場は現在も日本記録として燦然と輝いている。

4位は阪神・鳥谷敬の667試合。昨オフには田中自身が、同じショートの鳥谷の記録更新に意欲を見せていた。

5位は現在も継続中の西武・秋山翔吾。すでにパ・リーグ記録を更新しているが、順調にいけば今季中に歴代2位に浮上する。

連続試合出場もストップ

田中は20日の試合には途中出場したものの、翌21日の試合には出場機会がなく、フルイニング出場と同時に始まった連続試合出場も636でストップした。

※記録は2019年6月20日終了時点