王柏融が主軸で活躍、バルガスは高出塁率
3月下旬に開幕したプロ野球も早いもので1ヶ月が経過し、ゴールデンウィークの大型連戦に突入した。今シーズンのパ・リーグは、昨シーズンと比べると大きく抜け出しているチームはなく混戦になっている。各チーム故障者も多く、復帰時期によって展開は大きく変わりそうだ。
そのほかにも順位に影響を与える要素となりうるのが、新外国人選手の出来である。今年も多くの外国人選手が新たに日本へとやってきたが、現時点でどのような働きを見せているのだろうか。ここまでのパ・リーグ新外国人選手の成績を少し振り返ってみたい(国内移籍は含まず)。まずは、野手から。
パ・リーグにやってきた新外国人野手は4人。王柏融(日本ハム)、ジョーイ・メネセス(オリックス)、ケニス・バルガス(ロッテ)、ジャバリ・ブラッシュ(楽天)である。主軸打者として期待されて加入した4人だが、ここまでの成績はどうだろうか。
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日本ハムの王は開幕から5番、もしくは3番で起用されながら打率.277(101打数28安打)と、リーグに3割打者が6人しかいない中、まずまず健闘していると言っていいだろう。しかし、もともとスラッガータイプでないとはいえ、1本塁打はやや物足りない。主軸を打ち続けるのであれば、本塁打の数、そして長打率(現在.366でリーグ26位)をもう少し上げたいところだ。
一方、メネセス、ブラッシュ、バルガスの3人はここまで打率2割台前半と苦しんでいるが、その中で、楽天のブラッシュはロッテとの3連戦で3本塁打を放つなど、徐々に持ち前の長打力を発揮し始めている。
また、ロッテのバルガスも期待された長打力ではないが、出塁率で高い数字を記録している。打率.200に対し出塁率.350と高水準で、規定打席到達者の中で見ると、打率は39位ながら出塁率は16位である。
相手投手からすると四球で出塁させても盗塁はほぼなく、後続の打者が続かねば失点にならないのであれば、本塁打だけに気を配るのは当然のこと。ロッテとしてはバルガスの出塁をどのように得点へとつなげるかがポイントとなる。