鈴木誠也が伝統のある「1」へ
多くの場合、ドラフト上位指名選手でない限り入団時の背番号は大きい。しかし、活躍を重ね評価されると、若い番号へ変更となる場合がある。
今シーズンのFA宣言者である丸佳浩(広島)や、西勇輝(オリックス)を例に挙げてみる。プロ入り時は「63」だった彼らも、今シーズンは丸が「9」、西が「21」となっている。それぞれ、実績を残せたからこその変更だといえる。
現時点で背番号変更選手の一人として話題になっているのは、鈴木誠也(広島)だろう。今シーズンまで背負っていた「51」を、来シーズンから「1」に変更すると発表したからだ。1994年から2013年まで広島の「1」は、前田智徳氏が着用していた。その後は空き番となっていたため、来シーズンは6年ぶりの復活となる。
広島の背番号「1」は野球殿堂入りを果たしている白石勝巳にはじまり、その後は監督も務めた古葉竹識、選手やコーチとして広島に関わった大下剛史といったレジェンドも着用している。前田の直前は、1980年代のチームを支えた山崎隆造だった。
つまり、鈴木がこのような伝統のある番号を渡すにふさわしい選手へ成長したということだろう。
松坂が慣れ親しんだ「18」に変更
今シーズンから中日に移籍した松坂大輔は、「99」から「18」へ背番号を変更。松坂が西武に入団した際に与えられた番号だった「18」。この度日本で、2006年以来13年ぶりに復活することとなった。慣れ親しんだ番号で来シーズンは、今シーズンの6勝(4敗)を上回る成績を残したい。
高橋光成(西武)も背番号「17」から「13」に変更となる。西武の背番号「13」は、西口文也現投手コーチが現役時代に背負っていた番号だ。近年伸び悩んでいる高橋光、恐らく「エースに成長してほしい」という期待が込められているのだろう。来シーズンは新規移転、先発ローテーション入りを果たしたい。
今シーズン、セ・リーグの最優秀中継ぎに輝いた近藤一樹(ヤクルト)も、現在の「70」から「20」へと変更する。今シーズン限りで引退した山本哲哉が2010年から背負っていたのが「20」だ。かつては伊藤智仁氏も着用していたこともあり、投手の番号として定着している。来シーズンも勝利の方程式の一角として活躍することを期待したい。
松山は「赤ゴジラ」を継承
その他、FA宣言をせずに残留を決めた松山竜平(広島)は「44」から「55」になる。広島の「55」は「赤ゴジラ」と呼ばれた嶋重宣や、今シーズン限りで退団となったブラッド・エルドレッドが背負ってきた番号だ。松山は強打者としての系譜を受け継ぐことになる。
谷口雄也(日本ハム)も「64」から「4」へ変わった。今シーズンは昨シーズンに受けた手術の影響もあり、出場数はわずか6試合、安打は1本も生まれなかった。にもかかわらず、若い番号へ変更となったのは期待の裏返しともいえる。来シーズンこそ、レギュラー奪取を目指したい。
このように、このオフも有力選手が次々に背番号を変更している。球団によって思惑は違うが、若い番号へ変更するということは期待されているという証でもある。来シーズンも、背番号変更による心機一転で好成績を残せることに期待したい。
※数字は2018年シーズン終了時点