傾向解説
2017年にGⅠへ昇格した大阪杯。先週の高松宮記念では社台グループの苦戦傾向を取り上げ、今年も非社台系生産馬のワンツー決着となりましたが、大阪杯は日本の主流カテゴリーらしく社台グループが中心のGⅠ競走です。
本記事では血統面を中心に、GⅠに昇格した2017年以降の大阪杯のレース傾向を整理していきます。
前述の通り、芝2000mで行われる大阪杯は社台グループが最も得意とするカテゴリー。特にノーザンファーム生産馬においてはGⅠ昇格後の8年間で5頭の勝ち馬が出ており、勝利を逃した年も必ず2、3着に好走馬を輩出しています。
また、主流条件は生産馬が多くなるため世代の入れ替わりが激しく、若い馬の活躍が目立つ点もジャパンカップなどと共通するところ。したがって社台グループ、特に「ノーザンファーム生産馬の4、5歳馬」を中心に考えるのが大阪杯のセオリーといえるでしょう。

<生産者別成績(4、5歳馬)>
ノーザンファーム【5- 3- 4-32/44】
勝率11.4%/連対率18.2%/複勝率27.3%/単回収率228%/複回収率117%
社台ファーム【1- 1- 1- 6/ 9】
勝率11.1%/連対率22.2%/複勝率33.3%/単回収率61%/複回収率122%
追分ファーム【0- 1- 0- 2/ 3】
勝率0.0%/連対率33.3%/複勝率33.3%/単回収率0%/複回収率103%
※過去8年
血統面でも日本の主流血統、特にディープインパクトの血の活躍が目立つのが大阪杯。GⅠ昇格後はもちろんのこと、GⅡ時代の2014~16年もディープインパクト産駒が3連覇を果たしています。
また、人気薄での好走も目立ち、2017年2着ステファノス(7番人気)、2019年1着アルアイン(9番人気)、2022年1着ポタジェ(8番人気)などが好走して波乱を演出。ディープインパクトを筆頭に、サンデーサイレンス系の血は主流条件で外せない最重要血統です。

<ディープインパクト内包馬(4、5歳馬)>
該当馬【3- 3- 4-25/35】
勝率8.6%/連対率17.1%/複勝率28.6%/単回収率266%/複回収率101%
※過去8年
さらに血統面から絞るなら、トニービンやハービンジャーなどの柔軟性に優れた欧州血統、またはクロフネやSeattle Slew、Unbridled's Songなどの持続力に優れた北米血統との組み合わせがベスト。
阪神芝2000mは後半の持続力勝負になりやすいため、主流血統にこれらの血を組み合わせた配合形が大阪杯向きの血統といえるでしょう。















