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清宮はどうなる?鈴木誠也ら主力打者の高卒1年目は?

2018 4/15 12:30mono
鈴木誠也(広島東洋カープ)
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ⒸSPAIA

筒香は1年目に二軍で二冠王

清宮幸太郎(日本ハム)が復帰し、二軍戦に出場を始めた。栗山英樹監督をはじめとした首脳陣がどのような方針を持っているかはわからないが、注目されることは間違いない。現在一軍で結果を残している選手達の高卒1年目はどのような成績だったのだろうか。

2017年ドラフトで高校生史上最多となる7球団競合の末、日本ハムへと入団した清宮幸太郎。チームの新人では唯一の一軍スタートをし、アリゾナキャンプに参加することも決定した。
しかし、キャンプイン前に手首を負傷し、満足な練習ができないまま帰国となってしまう。また限局性腹膜炎となり、限定的に出場していた試合からも再び離脱。
4月10日にようやく二軍戦出場を果たし、4月12日の試合では犠飛で打点を記録しているが、まだ快音を聞くことが出来ていない。

清宮は左の主軸打者へ成長することを望まれている。一般的に高卒の野手は、2・3年二軍で育成を行いつつ実戦を積みながら、一軍デビューを待つこととなる。
現在、日本代表の主軸となっている打者も二軍で経験を積んでいた。

清宮と同じ左打者で見てみると、2017年に行われた第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で4番を務めた筒香嘉智(DeNA)でさえ、1年目はほぼ二軍として試合出場している。
その二軍で102試合に出場し、打率.289、26本塁打、88打点と本塁打・打点の二冠に輝く活躍を見せた。一方で三振数は102を数え、三振率.244と1試合に1個の三振を喫している。三振を恐れずに強振をしていた結果と言えるだろう。


高卒1年目成績【二軍】

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山田哲人・鈴木誠也は一軍昇格後に本塁打を量産

中田翔(日本ハム)は故障もあり、1年目は56試合の出場で打率.255、11本塁打、31打点の成績を残している。三振数は52個となっており、筒香と同じく約1試合に1個だ。
筒香や中田のような選手がいる一方、二軍時代に三振が少なかった選手もいる。山田哲人(ヤクルト)、鈴木誠也(広島)の2人がそうだ。筒香、中田らとともに第4回WBCに参加した日本代表の中心メンバーでもある。

高卒1年目のシーズンに二軍で山田は114試合で5本塁打、56三振、鈴木は93試合で2本塁打、36三振となっており、2試合から3試合に1個の割合だ。筒香、中田に比べると半分程度の割合となる。

両選手ともに一軍定着後は打撃スタイル的に長距離砲ではないものの、多くの本塁打を放っている選手達だ。しかし、高卒1年目は中田・筒香と異なり本塁打、三振ともに少なく一軍に定着してから打撃スタイルに変化があったと言える。

このように二軍時代は大きく三振率に差があった各選手たちだが、一軍に定着し数年が経った昨シーズンは下記のような成績だ。
全体的に見ると鈴木を除いて、やや低調なシーズンとなっている。そのなかで三振率を見ると、二軍時代に本塁打を多く放っていた筒香・中田は一軍で三振率が減少し、一軍昇格後から本塁打を量産している山田・鈴木の三振率は上昇している。

2017年成績【一軍】

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今シーズンに注目される清宮は、高校時代に圧倒的なパワーで通算111本塁打を放ったスラッガーだ。しかし、「清宮は長距離ヒッターではなく中距離ヒッター」といった声も多く聞こえてくる。
筒香や中田のように二軍時代から三振を恐れずに本塁打を量産するのか、それとも山田や鈴木のように一軍に昇格してから爆発するのか。楽しみはつきない。

※数字は2018年4月12日終了時点