甲斐拓也流出の捕手陣は若手の台頭期待
2024年は91勝49敗3分けの貯金42で4年ぶりのリーグ優勝を果たしたソフトバンク。小久保裕紀監督はチーム打率.259、チーム防御率2.53ともにリーグトップと、就任1年目にして他球団を圧倒する最強軍団を築き上げた。
再びペナントレースを制し、5年ぶりの日本一を目指す2025年。だが、このオフは長年投手陣をけん引してきた和田毅が現役を引退し、石川柊太、甲斐拓也の主力2選手が国内FA権を行使してチームを去った。
戦力低下が懸念される中、レッドソックス傘下3Aから上沢直之を獲得。さらに、日本シリーズを戦ったDeNAとのトレードで濱口遥大を獲得するなど投手補強を進めたが、例年と比べると、FA戦線にも加わらず静かなオフシーズンを送った。
新加入選手は以下の通り。
【FA人的補償】
伊藤優輔投手(28)ソフトバンク
【トレード】
濵口遥大投手(29)DeNA
【外国人】
張峻瑋投手(19)台湾※育成契約
【現役ドラフト】
上茶谷大河投手(28)DeNA
【他球団戦力外・自由契約】
上沢直之投手(30)3Aウースター
【ドラフト】
1位:村上泰斗投手(17)神戸弘陵高
2位:庄子雄大内野手(22)神奈川大
3位:安徳駿投手(22)富士大
4位:宇野真仁朗内野手(18)早稲田実業高
5位:石見颯真内野手(18)愛工大名電高
6位:岩崎峻典投手(21)東洋大
育成2位:曽布川ザイレン内野手(18)浜松商高
育成3位:大友宗捕手(25)茨城アストロプラネッツ
育成4位:広瀬結煌内野手(17)市立松戸高
育成5位:河野伸一朗投手(18)宮崎学園高
育成6位:川口冬弥投手(25)徳島インディゴソックス
育成7位:津嘉山憲志郎投手(18)神戸国際大付高
育成8位:相原雄太投手(22)仙台大
育成9位:岡田皓一朗投手(22)大商大
育成10位:漁府輝羽外野手(22)東北福祉大
育成11位:木下勇人外野手(18)千葉経大付高
育成12位:熊谷太雅投手(18)東陵高
育成13位:塩士暖投手(18)門前高
先発補強のため獲得した上沢とは、4年総額10億円規模の大型契約を結んだ。昨年9月に痛めた右肘も順調に回復している様子で、有原航平、モイネロ、スチュワート・ジュニアに次ぐ先発4番手争いに加わることが期待される。
また、現役ドラフトで上茶谷大河、トレードでは濵口遥大をいずれもDeNAから獲得。さらにFA移籍した甲斐の人的補償で巨人から伊藤優輔が加入。上沢含め4人の投手を補強し、投手層に厚みを持たせた。
支配下での新加入は以上の4人に加えてドラフトで獲得した新人6選手のみ。甲斐が抜けた捕手陣には新戦力を加えず、若手の台頭に期待する布陣となった。小久保体制2年目は現有戦力をさらに底上げし、リーグ連覇に挑む。