広島は強打の大学生野手2人獲得に成功
関西大・金丸夢斗が4球団、明治大・宗山塁が5球団競合と、投打の目玉2人に人気が集中した今年のプロ野球ドラフト会議。支配下では69人、育成指名では54人、計123人がNPBへの切符を掴んだ。
今回はチームの補強ポイントに適した選手を指名できたのか、SPAIA編集部が独自の視点でセ・リーグ各球団のドラフトを評価した。
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【中日】評価:A
今ドラフトのナンバー1投手、関西大・金丸夢斗を井上一樹新監督が4球団競合の末、交渉権を獲得。万全の状態であれば来季から即2桁勝利をマークしてもおかしくない。2位の西濃運輸・吉田聖弥は力感のないフォームから最速152キロの速球を繰り出す左腕で、高卒4年目とまだまだ伸びしろ十分の素材だ。
3位で桐光学園高・森駿太、5位で北照高・高橋幸佑、6位で聖カタリナ高・有馬恵叶と投打の好素材を獲得しつつ、事前に報道のあった即戦力捕手、日本生命・石伊雄太も4位での指名に成功。ほぼ完璧なドラフトだったのではないだろうか。
【ヤクルト】評価:A
例年であれば競合確実の最速160キロ右腕、愛知工業大・中村優斗を一本釣り。至上命題とも言えた即戦力先発投手の獲得に成功した。2位の豊川高・モイセエフ・ニキータは打率と長打を両立できる高校屈指のスラッガー。世代交代を図りたい外野陣に打ってつけの素材を確保できた。
3位のセガサミー・荘司宏太は、手薄な救援左腕として1年目からフル回転が期待される。内山壮真のケガにより選手層に不安が残った捕手は育成を含めて2人指名。補強ポイントを的確に穴埋めできた良いドラフトとなった。
【広島】評価:B
12球団で唯一、宗山の1位指名を事前公表していたが縁がなかった。青学大・佐々木泰は大学球界屈指の長距離砲。4位の富士大・渡邉悠斗もパンチ力ある打撃が魅力の内野手で、得点力不足解消に向けて貴重な大砲候補の補強に成功した。
2位の富士大・佐藤柳之介は打者の手元で伸びる直球が武器で、奪三振能力が高い。1年目から先発ローテ争いに割って入れる実戦派左腕だ。3位の甲南大・岡本駿、5位の千葉学芸高・菊地ハルンは高いポテンシャルを持つ右腕で、将来の大化けを期待できる素材。投打ともに自慢の育成力に期待の指名となった。