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楽天・今江監督“電撃退任”で進む首脳陣の刷新 「本人の申し出」で4名退団、5名の新任コーチ発表

2024 10/20 16:00SPAIA編集部
今江敏晃監督
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ⒸSPAIA

今江監督の電撃退任と三木監督の再登板

プロ野球の2024年シーズンも残りわずか。パ・リーグは日本シリーズ進出を決めたソフトバンク以外の5球団がオフシーズンを迎え、セ・リーグも巨人とDeNA以外の4球団が来季に向けた準備を始めている。

なかでも大きな動きが目立っているのが、パ・リーグ4位でシーズンを終えた楽天だ。今季は今江敏晃新監督の下で球団初の交流戦優勝を果たしたが、クライマックスシリーズ進出には一歩届かず。すると10月11日、球団は今江監督の契約解除を発表した。

今江監督は球団を通じて「若い自分に監督というチャンスをいただけたことに感謝しています。私自身は今年一年を全身全霊、信念を持ってぶれずにやったので悔いはありません」というコメントを残しているが、1年での監督交代には楽天ファンはもちろん、他球団のファンからも驚きの声が挙がった。

そしてその一報の直後、来季の監督に三木肇氏が就任することも発表された。今季の二軍監督が2020年以来の“再登板”という形となり、この経緯について森井誠之代表取締役社長は「監督として一軍、二軍合わせて6年間指揮を執ってきた経験があり、チーム全体を把握されております。今後、楽天イーグルスをより強くしていくために、適した人材であると判断しました」と説明している。

この監督変更に伴い、球団公式サイトでは連日「コーチ契約に関して」と「新任コーチに関して」というリリースが更新されている。ここでは10月20日現在までに発表されているコーチの異動についてまとめた。


相次ぐ「本人の申し出」退団

20日正午時点で退団が発表されたコーチは下記の4名。いずれも理由は「本人の申し出により退団」と発表されている。

▼ 退団するコーチ
川島慶三(一軍打撃コーチ)
岡田幸文(一軍外野守備走塁コーチ)
的場直樹(一軍バッテリーコーチ)
横尾俊建(二軍打撃コーチ)

川島氏は2022年に楽天で現役を引退し、2023年から楽天の二軍打撃コーチに就任。今季から一軍の打撃コーチに就任していた。

岡田氏は2018年にロッテで現役引退後、ロッテからの派遣コーチとしてBCリーグ・栃木の外野守備走塁コーチに就任。2020年に退任すると、2021年から楽天へ。楽天では1年目が一軍外野守備走塁コーチ、2年目と3年目が二軍外野守備走塁コーチで、今季は一軍外野守備走塁コーチを務めていた。

的場氏は2012年にロッテで現役を引退した後、日本ハムとロッテでコーチを歴任。楽天では2023年からバッテリーコーチを務めた。

横尾氏は昨年まで楽天でプレーし、今季から二軍打撃コーチに就任。31歳の若さでコーチとしてのキャリアをスタートしたが、1年で退任を決断した。


様々な経歴を持つ新加入組

続いて、新任コーチとして発表されているのが下記の5名だ。

▼ 新任コーチ
森岡良介(一軍野手コーチ)
下妻貴寛(二軍バッテリーコーチ)
有銘兼久(二軍投手コーチ)
渡辺浩司(一軍打撃コーチ)
川名慎一(一軍外野守備走塁コーチ)

森岡氏は2016年にヤクルトで現役を引退し、2017年からヤクルトで一軍や二軍の守備走塁コーチを務めた。楽天では「一軍野手コーチ」を務めることが発表されている。

下妻氏は2021年に楽天で現役引退、その後はブルペン捕手に転身していた。迎えた30歳の秋、コーチとしてのキャリアをスタートさせる。

有銘氏は2012年に楽天で現役を引退すると、球団職員としてチームに残ってジュニアコーチなどを担当。その後も打撃投手やアカデミーのコーチを経て、来季から二軍投手コーチに就任することが決まった。

そして20日に発表されたのが、渡辺氏と川名氏。渡辺氏は2023年まで、川名氏は2022年まで日本ハムでコーチを務めており、経験豊富な両名が新たに一軍の首脳陣に加わることとなった。

また、今季二軍の指揮を執った三木監督の“昇格”に伴い、二軍監督には一軍のヘッドコーチを務めていた渡辺直人氏が就任することも決まっている。まさに“激動”のオフを迎えた楽天が来季以降どんなチームになっていくのか、この秋の動向から目が離せない。


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