清宮幸太郎がwRAA5.0で12球団トップ
先週のパ・リーグは首位のソフトバンクが今季初の4連敗を喫するなど1勝4敗と足踏み状態。それでも優勝へのマジックナンバーは2つ減って13となった。2位の日本ハムは4勝1敗で貯金は今季最多の14。3位・ロッテが4.5差、4位・楽天がさらに2.5差で続いている。
SPAIAでは9月2日から8日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
日本ハムの清宮幸太郎が12球団トップとなるwRAA5.0をマークした。先週行われた全5試合でヒットを記録し、4日のソフトバンク戦では9回に11号2ランを放ち、チームの逆転勝ちに貢献。週間では17打数9安打の打率.529、OPS1.358の好成績を残し、好調な打線をけん引した。
これで8月20日のロッテ戦から自己記録を更新する16試合連続安打をマーク。守備でも本職のファースト以外にもサードとレフトをこなすなど、攻守両面で首脳陣の起用にこたえる活躍ぶりを見せている。
山川穂高が2年ぶり30本塁打、佐藤龍世が4番で躍動
ソフトバンクの4番・山川穂高は19打数8安打の打率.421で、wRAA3.8をマークした。4日の日本ハム戦で4試合ぶりの30号ソロを放ち、41本塁打をマークした2022年以来、自身4度目の30発の大台に乗せた。8月は打率. 293、今月も6試合で同.348と、ペナント制覇に向け鷹の主砲が上り調子だ。
西武では佐藤龍世が好調をキープ。先週は3度のマルチ安打を記録するなど18打数7安打の打率.389、OPS1.117をマークし、wRAA3.6はチームトップだった。6日のソフトバンク戦では決勝の5号ソロを放つなど勝負強さを発揮。8月27日のロッテ戦から4番に座る27歳が、Bクラス確定以降も勝利へ飽くなき執念を見せている。
3位のロッテでは、ネフタリ・ソトがチームトップのwRAA2.9を記録。クライマックスシリーズ進出を争う4位・楽天との4連戦で、17打数7安打の打率.412、2本塁打、7打点の大暴れ。今季加入した助っ人が文字通りチームを救う働きぶりを見せている。
太田椋が3戦連続マルチ安打、伊藤裕季也は持ち味発揮
先週3勝3敗だったオリックスでは、太田椋がwRAA2.8でチームトップだった。3試合連続でマルチ安打を記録するなど、23打数8安打の打率.348をマーク。6日の日本ハム戦では自己最多を更新する今季4号ソロも放った。逆転でのCS進出へ進境著しい23歳のバットにかかる期待は大きい。
勝率5割に復帰した楽天では伊藤裕季也がチームトップのwRAA1.9をマーク。スタメンは2試合のみだったが、5日の楽天戦では4打席で1安打2四球、7日の同戦では今季2号ソロを放つなど、持ち味を存分に発揮した。出場機会は限られる中でも求められた役割をこなし、チームにとって貴重な存在となっている。
シーズンもいよいよ佳境を迎える中、CS争いや個人タイトル争いはここからが本番と言える。打率は近藤健介、本塁打と打点は山川穂高がトップと、タイトル争いでも一歩リードするソフトバンク。他の5球団の選手たちはここから意地を見せることができるか。
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