25打数11安打、wRAA4.7の森下翔太
先週のセ・リーグは広島が1勝5敗で2位に陥落し、2勝3敗だった巨人が首位浮上した。3位・阪神も5勝1敗で広島と1.5差に接近。4位・DeNAも4勝1敗で貯金3として阪神と2差につけており、大混戦が続いている。
SPAIAでは9月3日から8日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
セ・リーグトップのwRAA4.7をマークしたのは阪神・森下翔太。6日のヤクルト戦で5打数4安打、翌7日も4打数3安打を放つなど25打数11安打の打率.440、1本塁打、7打点をマークした。
本塁打はすでに昨季を上回る13本を放っており、打率、打点、安打数など全ての面でルーキーイヤー以上の活躍。逆転優勝に向け、不動の3番のバットに期待がかかる。
DeNAオースティン、巨人・吉川尚輝も絶好調
中日・細川成也は25打数10安打の打率4割でwRAA4.6をマークした。4日の阪神戦で18号を放つと、6日の広島戦で19号、8日にも20号を放って2年連続20発に到達。打率もセ・リーグ2位の.301と4番が調子を上げている。
DeNAはオースティンが好調をキープ。先週は20打数9安打の打率.450、wRAA3.6を記録した。8月2日から4番に固定されており、ポイントゲッターとしてチームを逆転CSへ導けるか。
巨人は吉川尚輝が絶好調だ。8月31日から7試合連続安打を放っており、先週5試合でも23打数11安打の打率.478でwRAA2.9。ここ3試合は調子を落としている浅野翔吾に代わって2番に復帰しており、優勝に向けてラストスパートが期待される。
頼れる広島・菊池涼介、ヤクルト・サンタナは首位打者へスパート
元気がない広島では13年目のベテラン菊池涼介が奮闘している。24打数9安打の打率.375でwRAA2.42。優勝争いを勝ち上がるには、経験豊富で攻守ともに頼りになる菊池の存在は貴重だ。
ヤクルト・サンタナは首位打者へスパート態勢に入っている。22打数9安打の打率.409でwRAA2.35。今季打率.317で2位以下を引き離しており、来日4年目の初タイトルへ視界良好だ。
2024年のレギュラーシーズンも残り20試合前後。いまだ優勝争いもCS争いも混沌としており、ここからは1試合1試合が順位に響く。週間MVPに輝いた選手たちがチームを勢い付ける活躍をできるか注目される。
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