長岡秀樹は週間打率.423、wRAA3.9
先週のセ・リーグは目まぐるしく順位が入れ替わった。首位だった阪神は3位まで転落し、一度は広島が首位に浮上したものの4連敗を喫して、6月2日には巨人に首位の座を明け渡した。中日とDeNAも激しく4位を争っており、交流戦に入って様相が変わってきた。
SPAIAでは5月28日から6月2日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
セ・リーグトップはwRAA3.9のヤクルト・長岡秀樹だった。先週の全6試合で安打を放ち、5月28日のロッテ戦で3号ソロを含む3安打2打点、翌29日も2日連続猛打賞をマークするなど26打数11安打の打率.423。28日から4試合連続で打点を挙げ、計6打点の活躍だった。
調子を落としているオスナに代わって3番でも起用されており、首脳陣の信頼をつかんでいる22歳。借金10で最下位にあえぐチームの中で眩い輝きを放っている。
4番抜擢に応えた阪神・近本光司、DeNA宮﨑敏郎は2打席連発
交流戦4勝2敗と好スタートを切った巨人は丸佳浩がチームトップのwRAA3.6をマークした。6月2日の西武戦で3安打を放つなど24打数10安打の打率.417。プロ17年目の35歳が1番として躍動している。
交流戦1勝4敗と出遅れた阪神は近本光司が相変わらず好調だ。現在、7試合連続安打を放っており、18打数7安打の打率.389、5四球、1盗塁、wRAA3.6をマーク。ここ2試合は不振の大山悠輔に代わって4番を務めており、チームで欠かせない存在となっている。
DeNAは宮﨑敏郎が20打数6安打、wRAA2.6でチームトップだった。5月30日の楽天戦では4号ソロ、5号3ランと2打席連発。5番としてポイントゲッターの役割を果たしている。
広島・野間峻祥、中日・福永裕基も存在感
広島・野間峻祥は11打数4安打の打率.364、3四球でwRAA1.7をマークした。5月28日のオリックス戦では2安打1四球で勝利に貢献。クリーンアップにつなぐ2番として存在感を放っている。
中日は福永裕基がwRAA0.9でチームトップ。3番で起用された6月1日のオリックス戦で3安打を放つなど16打数5安打の打率.313をマークした。日本新薬から入団2年目の27歳がシュアな打撃でアピールしている。
今週から交流戦も3カード目に入る。慣れない投手との対戦が続くだけに、週間MVP選手の打棒に期待が高まる。
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