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歴代優勝チームの防御率ワーストランキング、強力打線でリーグ制覇も可能

2024 5/3 11:00SPAIA編集部
ヤクルトの高津臣吾監督,ⒸSPAIA
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サンタナ、村上、オスナが好調のヤクルトが今季初3連勝

ヤクルトが5月1日の巨人戦に勝って今季初の3連勝を飾った。その原動力となっているのが強力クリーンアップだ。

3番ドミンゴ・サンタナはリーグトップの打率.344、4番・村上宗隆はリーグ2位タイの6本塁打、5番ホセ・オスナは村上と並ぶ6本塁打に、リーグトップの21打点を挙げている。

最近は2番で起用されている丸山和郁も打率.452をマークしており、チーム打率.255、110得点、230安打、19本塁打、30犠打、13犠飛、長打率.357、出塁率.324、OPS.681とチームの打撃成績は軒並みリーグトップだ。

一方で投手成績に目を移すと、チーム防御率はリーグ5位の3.34、QS(先発投手が6回以上自責点3以下)もリーグ5位の13回、与四球もリーグ5位の81個で、さらに被打率.262、被安打234、奪三振180、6セーブ、17ホールドは全てリーグワーストとなっている。

投手陣で目立つのはハーラートップの4勝を挙げている新外国人のミゲル・ヤフーレくらい。開幕に出遅れていた小川泰弘が4月26日の阪神戦で初先発初勝利を挙げたのは明るい材料だが、まだまだ不安要素は少なくない。

2001年の近鉄はチーム防御率4.98で優勝

とはいえ、ないものねだりをしていても仕方ない。ヤクルトの強力打線なら少々の投手陣の不安はカバーする期待を持てる。そこで、これまでの優勝チームの防御率を調べてみた。2000年以降、セ・パ両リーグを制したチームの防御率ワースト5は下の通りとなっている。

優勝チームの防御率ワースト5


ぶっちぎりだったのは2001年の近鉄。チーム防御率は4.98だから、ほぼ毎試合5点を取られていた計算だ。それでも優勝したのは「いてまえ打線」の破壊力があったからにほかならない。

55本塁打のプロ野球タイ記録(当時)をマークした3番タフィ・ローズ、46本塁打の中村紀洋を筆頭に吉岡雄二(26本)、川口憲史(21本)、礒部公一(17本)、大村直之(16本)と2桁本塁打が6人、チーム合計211発のパワーを前面に押し出して頂点に立った。

2018、19年にパ・リーグを連覇した西武は「山賊打線」だった。2018年は山川穂高(47本)、浅村栄斗(32本)、中村剛也(28本)、秋山翔吾(24本)、外崎修汰(18本)、森友哉(16本)などチーム196発と打ちまくり、防御率4点台ながら優勝した。

ランキングを見ると、DH制でダイナミックな野球のパ・リーグの方が防御率が高くても優勝したチームは多いが、セ・リーグでも4点台で優勝した例がある。2018年の広島だ。

丸佳浩(39本)、鈴木誠也(30本)、バティスタ(25本)、菊池涼介(13本)、會澤翼(13本)、松山竜平(12本)、田中広輔(10本)と7人が2桁本塁打をマーク。見事にセ・リーグ3連覇を果たした。

5月1日現在のヤクルトのチーム防御率3.34は、2000年以降でワースト5位の2007年巨人(3.58)と比較しても決して悪すぎるというわけではない。数字だけで考えれば、打線が投手力をカバーすることは可能なはずだ。

優勝チームの防御率ベスト5

ちなみに2000年以降の優勝チームの防御率ベスト5は下の通りとなっている。

優勝チームの防御率ベスト5


2012年の巨人は防御率2.16。内海哲也が15勝、杉内俊哉とホールトンが12勝、澤村拓一が10勝を挙げ、西村健太朗が32セーブ、山口鉄也が44ホールドと先発、リリーフとも充実していた。

2011年の中日(防御率2.46)とソフトバンク(同2.32)、2023年の阪神(同2.66)とオリックス(2.73)も同様だ。今季のチーム成績を見ても、打撃成績より投手成績の方が順位に色濃く反映されていることは間違いない。

とはいえ、高津ヤクルトが巻き返すには打線の爆発力が頼りだろう。混戦セ・リーグをかき回すような、打ち勝つ野球を期待したい。

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