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楽天・渡邊佳明、二軍の首位打者は「名将の孫」から脱皮して同期生に続くか

2024 2/5 06:00SPAIA編集部
楽天の渡邊佳明,ⒸSPAIA

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イースタンで首位打者と最高出塁率の二冠

今江敏晃新監督が就任した楽天にとって、現有戦力の底上げは不可欠だ。今オフは前日本ハムのコディ・ポンセと前広島のニック・ターリーの2投手を獲得し、ドラフト1位で古謝樹(桐蔭横浜大)を指名するなど、リーグワーストのチーム防御率3.52だった投手陣の整備に注力した。

しかし、西川遥輝らを戦力外にした野手陣は大きな補強をできていない。期待される一人が昨季イースタン・リーグで首位打者と最高出塁率に輝いた渡邊佳明だ。

横浜高を率いて春夏計5回の甲子園優勝を果たした渡辺元智監督(当時)の孫として、横浜高時代に甲子園に出場。明治大でも4年秋に首位打者に輝き、 2018年ドラフト6位で楽天に入団した。

ルーキーイヤーの2019年5月21日の日本ハム戦でプロ初出場となったのは、今江現監督の代走。シーズンでは77試合に出場して打率.225、1本塁打、26打点だった。

ドラフト下位指名の新人としては決して悪くない成績だったが、2年目以降は出場機会が減少。2023年はプロ入り以来最少の25試合出場で打率.143と不本意な成績に終わった。

ただ、二軍ではプロ入り最多の77試合に出場して打率.372、1本塁打、36打点、出塁率.437で二冠。規定打席には不足していたもののタイトルに認定され、一定の自信をつかんだようだ。

二軍では2022年も28試合出場と少ないながらも打率.383、2021年も69試合出場で.319と高打率をマーク。安定して成績を残せているのは地力がついている証拠だろう。

同期の辰己涼介、小郷裕哉に続くか

渡邊の最大の売りは巧みなバットコントロールによる広角打法。昨季の一軍での打球方向を5分割したデータは下の通りとなっている。

楽天・渡邊佳明の打球方向データ


出場試合数が少ないため参考程度だが、左打ちにも関わらず最も多いのは左中間の31%。次いでレフト方向に27%となっており、半分以上はセンターより左方向へ打っている。内外野を守れるユーティリティー性も首脳陣にとっては頼もしいだろう。

母親が横浜高野球部の寮母を務めていたため、幼い頃から横浜高時代の涌井秀章や筒香嘉智らとともに生活。国内トップクラスのエリート高校生が集まる環境で、自然と身に付いたり、学んだりしたことは少なくないだろう。

ドラフト同期入団(2018年7位)で同級生の小郷裕哉は昨季120試合に出場して打率.262、10本塁打、49打点、13盗塁と結果を残した。同年ドラフト1位で同級生の辰己涼介もレギュラーとして活躍している。

次は俺の番。渡邊佳明がそう闘志を燃やしたとしても不思議ではない。「名将の孫」から1人の巧打者に脱皮できるか。勝負の6年目、二軍のタイトルはもういらない。

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