イースタンで首位打者と最高出塁率の二冠
今江敏晃新監督が就任した楽天にとって、現有戦力の底上げは不可欠だ。今オフは前日本ハムのコディ・ポンセと前広島のニック・ターリーの2投手を獲得し、ドラフト1位で古謝樹(桐蔭横浜大)を指名するなど、リーグワーストのチーム防御率3.52だった投手陣の整備に注力した。
しかし、西川遥輝らを戦力外にした野手陣は大きな補強をできていない。期待される一人が昨季イースタン・リーグで首位打者と最高出塁率に輝いた渡邊佳明だ。
横浜高を率いて春夏計5回の甲子園優勝を果たした渡辺元智監督(当時)の孫として、横浜高時代に甲子園に出場。明治大でも4年秋に首位打者に輝き、 2018年ドラフト6位で楽天に入団した。
ルーキーイヤーの2019年5月21日の日本ハム戦でプロ初出場となったのは、今江現監督の代走。シーズンでは77試合に出場して打率.225、1本塁打、26打点だった。
ドラフト下位指名の新人としては決して悪くない成績だったが、2年目以降は出場機会が減少。2023年はプロ入り以来最少の25試合出場で打率.143と不本意な成績に終わった。
ただ、二軍ではプロ入り最多の77試合に出場して打率.372、1本塁打、36打点、出塁率.437で二冠。規定打席には不足していたもののタイトルに認定され、一定の自信をつかんだようだ。
二軍では2022年も28試合出場と少ないながらも打率.383、2021年も69試合出場で.319と高打率をマーク。安定して成績を残せているのは地力がついている証拠だろう。