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楽天・則本昂大に課せられた役割、今江新体制で投手キャプテン就任

2024 2/1 06:00SPAIA編集部
楽天の則本昂大,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

同い年の浅村栄斗と投打で分担

今江敏晃監督が就任した楽天はチーム内の体制も一新した。選手会長を務めていた則本昂大が田中和基にその座を譲り、自身は投手キャプテンに就任。2023年からキャプテンを務めていた浅村栄斗が野手キャプテンとなり、キャプテン2人制を敷くことになった。

球団公式HPによると、今江監督は「2024年シーズンは則本選手と浅村選手をそれぞれ投手キャプテン、野手キャプテンとして指名しました。勝つためにはチームが一つになり、投打のバランスが大切です。投手・野手それぞれにキャプテン制を敷くことにより、チーム力が上がり、チーム内の風通しを良くし、より良い方向に導いてくれると思い、決めました。同級生でもある二人が協力し合って、リーダーシップを発揮してくれると期待しています」と狙いを説明している。

則本も「これまで選手会長を務めてきましたが、キャプテンに求められるのはまた違った役割だと思っていますので、アサ(浅村)と力を合わせてやっていきたいです。チームをよくするために、チームを改善していくために、自分とアサが先陣を切って、みんなでチームをつくっていけたらと思います」と1990年生まれの33歳同士で協力して引っ張っていく意気込みを示している。

八幡商高から三重中京大を経て2012年ドラフト2位で入団した則本は、今年でプロ12年目。1年目から15勝を挙げて新人王に輝き、6年連続2桁勝利、通算114勝など実績は申し分ない。岸孝之、田中将大らのベテランから早川隆久、荘司康誠らの若手までをまとめ、投手陣を引っ張る存在として球団の期待の表れだろう。

鉄平、松井稼頭央、嶋基宏、銀次、茂木栄五郎ら歴代の面々

2011年、楽天の初代キャプテンを務めたのが鉄平だった。中日から移籍した2006年以降5年連続100試合以上に出場し、2009年には打率.327で首位打者を獲得するなど実績が認められて就任したが、2011年は91試合出場で打率.228にとどまり、1年で退いている。

2012年からその後を受け継いだのが現西武監督の松井稼頭央だ。メジャーから日本球界に復帰して2年目。レギュラーとして、キャプテンとして3年間チームを引っ張った。

2015年から4シーズンつとめたのが嶋基宏。選手会長だった2011年に東日本大震災が起きた際、「見せましょう、野球の底力を」という名スピーチで注目され、プロ野球選手会会長も務めたキャプテンシーの持ち主だ。ケガで離脱した2016年を除く3シーズンは100試合以上に出場し、チームをまとめた。

2019年に就任したのが銀次。打率.304をマークし、5年ぶりのオールスターにも出場するなど成績でも納得のいくシーズンだっただろう。

1年で退任した銀次の後を継いだのが茂木栄五郎。三木肇監督から任命され、ケガのため73試合出場にとどまったものの打率.301をマークした。石井一久GM兼監督が就任した翌2021年も継続してキャプテンを務めた。

2年間の空白期間を経て2023年から浅村栄斗が6代目キャプテンに就任。同年は本塁打王に輝き、2024年からは野手キャプテンとして則本と分担することになった。

チームの浮上へ一丸態勢を強固に

歴代キャプテンを振り返ると、当然ながらチームの中心的存在で監督から期待の高い選手ばかり。則本もベテランと呼ばれる年齢に差し掛かり、チーム全体を見ることが求められる。

昨年11月に安樂智大のパワハラが表面化し、自由契約となる騒動があった。キャリアも実績も豊富な則本が「重し」となり、一丸態勢が強固になれば、戦力的にはBクラスで終わるチームではないはずだ。

これまで1人だったキャプテンを投手と野手に分けたことからも、則本に課せられた役割は決して小さくないことが分かる。重圧を力に変え、12年目右腕が成績とリーダーシップで投手陣を引っ張れば、優勝争いも見えてくる。

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