昨季大ブレイクした万波中正が年男
2024年に「年男」を迎えるのは、2000年生まれの24歳、1988年生まれの36歳となる選手たちだ。2024年の干支は「辰」。辰年生まれの年男たちを球団ごとに紹介していく。今回は2年連続最下位からの浮上を目指す日本ハムの選手を取り上げる(支配下選手のみ)。

日本ハムでは2000年生まれの9選手が年男を迎える。その中で最注目なのが、昨季本塁打王争いを演じた万波中正だ。いずれもキャリアハイとなる141試合に出場して打率.265、25本塁打、チームトップの74打点をマーク。強肩を生かした守備でも好プレーを連発してゴールデングラブ賞を初受賞、ベストナインにも選ばれた。
さらなる高みを目指す今季の目標はもちろん、昨季1本差で逃した本塁打王のタイトルだろう。初のキングへ、心身ともに成長した昨年をも上回る飛躍を期待したい。
万波と同じく6年目を迎える野村佑希も年男。昨季は打撃不振による二軍落ちこそあったものの、ケガなくシーズンを駆け抜け、自己最多の125試合に出場し、初めて規定打席に到達。打率.236、13本塁打、43打点の成績を残した。今季は万波とともに、主軸として打線を牽引したい。
レギュラー取り狙う奈良間大己、水野達稀、田宮裕涼
立正大から入団2年目となる奈良間大己も年男。ルーキーイヤーの昨季は、4月18日ロッテ戦でプロ初安打を本塁打で記録するなど、65試合に出場して打率.243、2本塁打、15打点をマーク。守備では本職のショート以外にセカンド、サードを守るなど、ユーティリティープレーヤーとしても存在感を示した。攻守に躍動した1年目の経験を糧に、今季はショートのレギュラー取りを狙う。
3年目を迎える水野達稀も2000年生まれの年男だ。昨季は1年目を上回る31試合に出場するも、62打席で放った安打はわずか9安打。打率.161で2年連続1割台に終わった。今季は課題の打力を向上させ、レギュラー不在の二塁のポジション奪取に挑みたい。
高卒6年目の田宮裕涼も2000年生まれの辰年だ。昨季は9月に初昇格すると10試合でプロ初本塁打を含む2本塁打、9打点を記録した。そのうち本職の捕手を務めたのは6試合で、レフトで3試合、指名打者が1試合だった。今季は開幕から捕手一本で勝負し、正捕手の座をつかみ取りにいく。
金村尚真、山本拓実ら4投手も年男
投手で最も期待値が高いのは2年目を迎える金村尚真だろう。富士大からドラフト2位で入団した昨季は開幕ローテ入りを果たすと、4月9日のオリックス戦でプロ初勝利を挙げた。しかし、同月18日のロッテ戦登板後に、右肩痛で登録抹消。9月下旬に復帰し、2勝目をマークしたが、1年目は4登板で2勝1敗、防御率1.80と不完全燃焼に終わった。
ただ、登板数は少ないながらFIPは1.78と、3年連続投手4冠を達成した山本由伸(1.74)に迫る数字を残していた。今季は抜群の制球力と多彩な変化球を武器に、シーズン通しての活躍、そして2桁勝利を目指したい。
日体大から2022年ドラフト1位で入団した矢澤宏太も年男。ルーキーイヤーは投手として2試合に登板し、2イニングを投げて3奪三振。野手としては37試合に出場し、打率.177、1本塁打、4打点の成績だった。1年目は一軍では外野手メインでのプレーとなったが、今季は二刀流として巻き返しを図りたい。
プロ6年目を迎える山本拓実も2000年生まれ。昨季6月中旬に中日との交換トレードで加入し、主に中継ぎとして26試合に登板して防御率1.50と安定感のある投球を見せた。移籍前にも14試合登板しており、計40登板は自身最多。今季は体力強化に励み、さらなる数字更新が期待される。
北浦竜次も高卒6年目の年男。昨季は自身最多の12試合に登板し、防御率3.09の成績だった。このオフには結婚を発表。今季は支えてくれる家族のためにも、貴重な中継ぎ左腕として一軍でフル回転したい。
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