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楽天のドラフト補強ポイント 松井裕樹メジャー挑戦意向で今年も即戦力投手優先か

2023 10/14 06:00SPAIA編集部
楽天の石井一久SD,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

30代が中心の先発陣

今季2年連続の4位に終わった楽天。ロッテ、ソフトバンクとシーズン最終戦までクライマックスシリーズ進出を争ったが、最後に力尽きた。石井一久監督は今季限りで退任し、取締役シニアディレクターへと就任。来季の新監督には、今江敏晃打撃コーチが最有力と報じられている。

10月26日に開催されるドラフト会議は、チーム再建に向けての戦力強化において最重要の場となる。本稿では、現時点で在籍する選手のポジション・年齢等の分布表から戦力を考察した上で、指名候補も含め楽天のドラフト補強ポイントを考えていく。

【過去のドラフト指名選手一覧はこちら】

先発投手,ⒸSPAIA


今季のチーム防御率3.52で2年連続リーグワーストと投手陣が振るわなかった楽天。先発陣で20試合以上に登板したのは則本昂大、田中将大、岸孝之の30代の3投手のみと高齢化が進んでいる。

彼らに続くのが新人の荘司康誠(19試合)、3年目の早川隆久(17試合)と光明も見えるが、まだまだ人材不足の状況。昨年に続き今年のドラフトでも上位指名で先発投手を補充しておきたいところだ。

リリーフ投手,ⒸSPAIA


リリーフ陣ではリーグ最多セーブとなる39セーブを挙げた守護神・松井裕樹を筆頭に、鈴木翔天、安樂智大、内星龍、ルーキーの渡辺翔太が50試合以上に登板。宋家豪、酒居知史の実績組もおり、頭数は揃った。

ただ、リリーフ防御率はリーグ5位の3.27だったのに加え、松井が大リーグ挑戦を視野に海外FA権を行使することが報じられているだけに、補強は不可欠。新外国人投手を獲得するにしても、ドラフトでの補充は必要だろう。

野手は捕手と浅村の後継者を指名?

捕手,ⒸSPAIA


捕手では大卒5年目の太田光がチーム最多の104試合に出場し、正捕手の座を掴みつつある。さらにベテランの炭谷銀仁朗、大卒2年目の安田悠馬が50試合以上に出場と万全の陣容。しかし、13日に球団は炭谷と来季の契約を結ばないことを発表したため、ドラフトでの補強は必須だろう。

内野手,ⒸSPAIA


続いて内野手。一塁は6人が、三塁は9人がスタメン起用されており、レギュラーと言える存在はいない。また、長距離砲と言える候補もいないため、将来の4番候補をそろそろ指名しておきたい。

二塁は浅村栄斗と小深田大翔、遊撃は山﨑剛と村林一輝がそれぞれスタメンを分け合った。早急な補強は必要なさそうだが、浅村が来季34歳とベテランの年齢に差し掛かるため、一塁かDHへ徐々に移行していくと考えられる。将来性を考慮して高校生の二遊間候補の指名も要検討だ。

外野手,ⒸSPAIA


外野手はセンターのレギュラーに辰己涼介が君臨し、ライトでは27歳の小郷裕哉が120試合に出場して打率.262、OPS.716と結果を残した。岡島豪郎と島内宏明の実績組も健在で、22歳の武藤敦貴も二軍で研鑽を積んでおり、十分な陣容。補強の優先度は低いと考えていいだろう。

投手を重点的に、将来の4番候補も

以上のことから、以下の3つを優先補強ポイントとして挙げたい。

1.先発の軸となれる投手
最優先の補強ポイントはやはり先発投手。昨年の荘司に続き、豊作の大学生投手からの1位指名が有力だろう。身長185センチの大型左腕、国学院大の武内夏暉や最速155キロを誇る中央大の西舘勇陽ら、即戦力が期待できる実戦派の投手を指名しておきたい。

2.将来のクリーンアップ候補
将来の大砲候補を2位で確保しておきたい。上位候補では広陵高・真鍋慧と鹿児島城西・明瀬諒介、大学生では慶大・廣瀬隆太が長距離砲として注目。もし2位で残っていなければ、京都翔英高・小笠原蒼、太成学院大・田中大聖、皇學館大・村田怜音らを中位~下位で指名したい。

3.即戦力リリーフ
松井が抜ける可能性のあるリリーフ投手も即戦力の補強が必要だろう。切れ味抜群のフォークが武器の大商大・上田大河、最速153キロを誇るサイドハンド右腕、名城大・松本凌人、ストレートの威力抜群の平成国際大・冨士隼斗など、こちらも豊作の大学生投手から3位以降で指名を検討したい。

今季弱点となっていた投手はちょうど世代交代の途中段階にある。今回取り上げた補強ポイントに新しいピースががっちりハマれば、大幅な戦力アップも望めるだろう。一昨年は野手、昨年は投手に振り切った上位指名をした楽天だが、今年はどんなドラフトを見せるのか。当日を楽しみに待ちたい。

※表の年齢は2023年12月31日時点
※育成選手、引退及び退団が発表された選手は含まず(10月13日時点)

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