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パ・リーグ球団別週間MVP、ソフトバンク柳田悠岐が三冠王へ前進 楽天・小深田大翔が絶好調

2023 9/12 06:20SPAIA編集部
パ・リーグ週間MVP野手インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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ベテラン西野真弘が渋い働き

パ・リーグでは、首位のオリックスが2位ロッテとの直接対決に連勝し、優勝へのマジックを10に減らした。また、4位の楽天が3位ソフトバンクに勝ち越してゲーム差を1.5に縮め、西武は負けなしの5連勝で最下位を脱出した。

SPAIAでは9月5日から9月10日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

パ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


オリックスでは西野真弘がスタメン出場は2試合ながら、7打数4安打の打率.571で、チームトップのwRAA2.2をマークした。9日のロッテ戦でマルチ安打を記録すると、翌10日の同戦では7回に代打で登場。タイムリーヒットを放ち、貴重な追加点をたたき出した。

今季33歳となったガッツマンは出番こそ少ないものの、勝負強いバッティングでチームの勝利に貢献。リーグ3連覇へ頼りになるベテランが存在感を発揮している。

柳田悠岐が打率と打点でトップに

ロッテは山口航輝がwRAA3.5でチームトップだった。5日のソフトバンク戦で2安打1本塁打、7日の同戦では3安打1本塁打の固め打ち。これで9月に入って早くも3本塁打と、シーズン最終盤の勝負どころで主砲が調子を上げてきた。

12球団トップはwRAA4.4を記録したソフトバンク・柳田悠岐だった。先週は4度のマルチ安打含め全6試合でヒットを放ち、23打数10安打の打率.435、2本塁打、5打点をマーク。これでシーズン打率.308でオリックス・頓宮裕真を抜き首位打者に浮上。75打点もリーグトップに躍り出た。20本塁打もトップと3本差と、自身初の三冠王も見えてきた。

4位の楽天では小深田大翔がチームトップとなるwRAA4.1をマークした。先週は2度の猛打賞を記録するなど13打数7安打の打率.538と絶好調。8日のソフトバンク戦では、自己最多の1試合4打点でチームの勝利に貢献した。現在28盗塁で初タイトルも視界に捉えるトップバッターが打線を牽引している。

外崎修汰と松本剛が復調気配

西武では外崎修汰が20打数9安打の打率.450、1本塁打、7打点と打棒が爆発。wRAAも3.6をマークし、チームトップだった。7、8月は打率が2割2分台と不振に陥っていたが、今月に入り8試合で打率.452と復調気配。逆転CS進出へ副キャプテンが攻守にわたって躍動している。

先週3戦3敗と元気のなかった日本ハムは、松本剛がwRAA0.5でチームトップだった。全3試合でヒットを放つなど11打数4安打の打率.364をマークし、これで8試合連続安打と好調をキープ。シーズン残りわずかだが、ここから昨季の首位打者の意地を見せられるか。

オリックスのリーグ3連覇が間近に迫っている中、白熱しているのがCS争い。2位ロッテから4位・楽天まで3ゲーム差、さらに4.5ゲーム差で追う西武もわずかにチャンスを残している。柳田が打率、打点でトップに立ったタイトル争いも含め、昨季同様、最終戦まで熱い戦いが続きそうだ。

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