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セ・リーグ球団別週間MVP 巨人・坂本勇人、阪神・佐藤輝明が上昇、リーグトップはオスナ

2023 9/12 06:00SPAIA編集部
セ・リーグ週間MVP野手インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

9月は早くも3本塁打、9打点の阪神・佐藤輝明

セ・リーグは首位・阪神が9月に入って無敗の8連勝。優勝マジックを5に減らし、いよいよカウントダウンに入った。2位・広島は阪神との直接対決で3タテを喫して4連敗。阪神とは11ゲーム差に開き、逆に3位DeNAと3ゲーム差、先週4勝1敗1分けだった4位・巨人にも4.5ゲーム差にまで迫られている。先週4敗1分けと元気のない最下位・中日は3年連続Bクラスが確定した。

SPAIAでは9月5日から10日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

セ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


阪神は佐藤輝明がチームトップのwRAA3.1をマークした。5日の中日戦で三塁打を含む2安打、8日の広島戦では床田寛樹から18号ソロを放つなど17打数6安打の打率.353。9月に入って早くも3本塁打、9打点、打率.310と調子を上げている。

あと2本で新人から3年連続20発となり、プロ同期入団のDeNA牧秀悟に続いて史上7人目、球団史上初の快挙。9月に入って不動の4番・大山悠輔が調子を落としており、佐藤の復調は頼もしい限りだ。

広島・田中広輔、DeNA佐野恵太も上昇

広島は田中広輔がwRAA1.2でチームトップだった。最近は代打での出場も増えているが、9日の阪神戦ではスタメン出場して3安打猛打賞を記録するなど、11打数5安打の打率.455をマーク。苦しい場面ではプロ10年目の34歳の経験が頼りになるはずだ。

DeNA佐野恵太は23打数9安打の打率.391でwRAA3.8を記録した。8日と10日のヤクルト戦で3安打を放ち、勝利に貢献。6日の広島戦では13号ソロも放っている。クライマックスシリーズを含むポストシーズンに向けてここから調子を上げていきたい。

巨人・坂本勇人も調子を上げている。7日のヤクルト戦ではダメ押し17号2ラン、10日の中日戦では先制18号ソロを放つなど14打数6安打の打率.429で、チームトップのwRAA3.4をマークした。逆転でのCS進出に向け、坂本の復調は明るい材料だ。

中日ブライト健太は大器の片鱗

セ・リーグトップのwRAA4.2を記録したのはヤクルトのホセ・オスナ。6試合で27打数11安打の打率.407、2本塁打、5打点をマークした。チームにとって今季は厳しいシーズンとなっているが、来日3年目の助っ人はきっちり2年連続20本塁打に乗せてくるあたり、さすがと言えるだろう。

中日はブライト健太が10打数3安打3四球、wRAA1.3でチームトップだった。上武大からドラフト1位で入団して2年目の24歳。高い身体能力への期待は大きく、来季につなげるためにも貴重な実戦経験の場を活かしたい。

阪神は最短で14日にも優勝が決まる。ただ、CS争いや個人タイトル争いはここからが本番と言ってもいい。今回の週間MVPはこれまでと違う顔ぶれが並んでおり、9月に調子を上げてくる選手に注目したい。

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