頓宮裕真がチーム3冠
パ・リーグでは、首位のオリックスが先週3勝3敗の五分だったが、2位ロッテも同じく3勝3敗だったため、優勝マジックを16に減らした。3位ソフトバンクと4位・楽天はともに4勝2敗で譲らず、ゲーム差は2のまま。クライマックスシリーズ争いも佳境を迎えている。
SPAIAでは8月29日から9月3日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

オリックスは頓宮裕真がwRAA3.2でチームトップだった。先週は20打数6安打で打率.300をマーク。8月30日のソフトバンク戦でマルチ本塁打を記録するなど、週間で3発放ち、長打力も発揮していた。
今季は捕手登録だが一塁手に専念し、プロ5年目で初めて定位置を確保。ここまで打率.312、16本塁打、49打点でチーム3冠と、完全に打撃が開花している。
ポランコが3戦連発、近藤健介が9安打で打率2位に浮上
ロッテでは、前週5本塁打記録したグレゴリー・ポランコが1日からの楽天3連戦で3連発。これで23本塁打となり、リーグトップの浅村栄斗(楽天)に並んだ。wRAAもリーグトップの3.7をマーク。新助っ人が期待通りの活躍で打線を牽引している。
ソフトバンクでは近藤健介がwRAA2.4でチームトップだった。先週も卓越したバットコントロールで安打を量産し、24打数9安打の打率.375をマーク。これでシーズン打率は.306となり、リーグ2位に浮上。首位打者の頓宮(同.312)に肉薄している。
4位の楽天では阿部寿樹が躍動している。先週はスタメンでの出場は3試合ながら4安打をマーク。2日のロッテ戦では3号ソロに、決勝のタイムリー三塁打を放つなど、長打2本で2打点の活躍で、逆転勝利に貢献した。経験豊富なベテランが逆転でのCS進出へ欠かせない戦力となっている。
松本剛と蛭間拓哉が上昇気配
日本ハムでは松本剛が24打数9安打の打率.375で、チームトップのwRAA0.7をマークした。1番バッターとして出場した4試合(8月30日から9月2日)で8安打の固め打ち。チャンスメークの役割を完ぺきにこなし、5得点の活躍でチームに貢献した。
西武はドラフト1位ルーキーの蛭間拓哉がwRAA2.9でチームトップだった。先週は全6試合中5試合で安打を放ち、21打数7安打の打率.333をマーク。クリーンアップ(3番3試合、5番3試合)を任されるなど、期待のゴールデンルーキーが日々成長を示している。
オリックスが優勝へのマジックを着実に減らしており、リーグ3連覇はほぼ間違いない状況となっている。気になるCS争いは2位ロッテから3ゲーム差でソフトバンク、さらに2ゲーム差で楽天が追う展開。5位日本ハムは楽天と6ゲーム離れており、ほぼこの3チームに絞られたとみてよいだろう。シーズンも佳境を迎える中、最後まで目の離せない戦いが続く。
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