阪神のドラ1森下翔太は3本塁打
セ・リーグは首位・阪神がヤクルトに3連勝。8月19日から6連勝の後、3連敗していたが、再点灯した優勝マジックを15まで減らしている。広島は一時は阪神と5ゲーム差まで縮めたが、先週は3勝3敗で再び7.5差に拡大。3位DeNAは4勝1敗と勝ち越し、逆に4位巨人は2勝4敗と負け越したため両チームの差は3ゲームに開いた。
SPAIAでは8月29日から9月3日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
阪神はルーキー森下翔太が18打数3安打の打率.167ながら安打は全て本塁打で、チームトップのwRAA2.1をマークした。9月1日のヤクルト戦では7号、8号とソロ2発、3日にも9号ソロを放ち、いずれも勝利に貢献。自慢のパンチ力を発揮している。
阪神のチーム本塁打数は中日に次いで少ない67本。長打力を期待されてのドラフト1位指名だけに、右の長距離砲の成長は頼もしい限りだ。18年ぶりの優勝に向け、さらなる爆発が期待される。
広島デビッドソンも好調キープ
広島はデビッドソンがwRAA2.0でチームトップだった。8月29日の巨人戦では18号ソロを放ち、9月2日の中日戦ではタイムリー二塁打を含む2安打を放つなど19打数6安打の打率.316。8月に9本塁打を放った助っ人が好調をキープしている。
DeNA宮﨑敏郎は左肋間筋の炎症で8月21日に登録抹消されたが、9月1日に一軍再登録。復帰後の3試合で12打数7安打の打率.583、2本塁打、7打点と打ちまくり、wRAA4.2をマークした。チームも一時は巨人に逆転されて4位転落したが、再び貯金5まで盛り返している。
12球団トップはwRAA5.3をマークした巨人・岡本和真だった。8月29日に登録抹消されたが、9月1日に復帰し、3本塁打を含む12打数6安打。東克樹から35号、石田健大から36号、濱口遥大から37号と3試合連発し、2年ぶりのタイトルへひた走っている。
ヤクルト中村悠平、中日カリステも貢献
ヤクルトは中村悠平がwRAA2.4でチームトップだった。9月1日はスタメンを外れ、2日に登録抹消されたが、11打数4安打の打率.364をマーク。リード面だけでなくバットでも貢献した。
中日はオルランド・カリステが16打数6安打の打率.375、2本塁打でwRAA3.9をマークした。9月1日の広島戦では来日1号、2号とソロ2発を含む3安打。来日1年目のドミニカンが低迷する中日打線に新風を吹かせている。
シーズンはいよいよ佳境。18年ぶりの「アレ」に向けて突っ走る阪神がこのまま先頭でゴールするのか。それとも他のチームが意地を見せるのか。週間MVPの選手たちの活躍はひとつのカギだろう。
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