延長11回サヨナラ勝ちで貯金23
オリックスが20日の日本ハム戦(京セラドーム大阪)で延長11回サヨナラ勝ちし、貯金を23に伸ばした。
先発の東晃平が7回3安打無失点の好投。その後も山田修義、平野佳寿、山﨑颯一郎、阿部翔太が1イニングずつ無失点でリレーし、封じ込まれていた打線も最後は中川圭太の内野安打で1-0の勝利をつかんだ。
8月13日以降の直近6試合は全て1点差以内の接戦が続いており、1試合3点以上取ったことがないが、それでも4勝1敗1分け。9得点6失点とサッカーのようなロースコアで勝ち越している。

最大の要因は投手陣の踏ん張り
接戦をものにしている要因はやはり投手陣の踏ん張りが大きい。13日の楽天戦は先発のルーキー曽谷龍平が3回で降板したものの、宇田川優希と山岡泰輔が2イニングずつ、山﨑颯一郎と平野佳寿が1イニングずつを無失点で完封リレー。初回に奪った1点を守り切った。
16日のソフトバンク戦は山本由伸が5回3失点で逆転負けを喫したものの、翌17日は宮城大弥が6回1失点と好投し、阿部翔太、山﨑颯一郎、平野佳寿の継投で2-1。18日の日本ハム戦は山下舜平大が7回3安打1失点で降板後、宇田川優希、平野佳寿が1イニングを無失点、山岡泰輔が3イニングを無失点で1-1のドローに持ち込んだ。
19日も山﨑福也が6.2回無失点と好投し、宇田川優希、阿部翔太、山﨑颯一郎とつないで2-1で勝利。先発陣がしっかり試合を作り、中継ぎ、リリーフ陣も盤石となれば強いのも当然と言えるかも知れない。
8月はチーム防御率が大幅に良化
チーム防御率2.83はパ・リーグトップ。セ・リーグも防御率2.72でトップの阪神が首位に立っており、投手力がそのまま順位に反映されている。
リーグを代表する右腕・山本由伸や左腕の宮城大弥、21歳ながら9勝を挙げている山下舜平大らの先発陣にスポットが当たりがちだが、先発投手が6回以上自責点3以内に抑えるクオリティスタート(QS)はリーグ3位の56回と特に多いわけではない。
7月途中から中継ぎに回った山岡泰輔も含めたリリーフ陣の活躍は顕著で、チーム防御率は3・4月が3.19、5月は2.76、6月は2.77、7月は3.32だったが、8月は1.91と大幅に良化。夏場から他チームを突き放すスパートに大きく貢献しているのだ。
吉田正尚が抜けた穴を投手、野手全員でカバーしているような今年のオリックス。リーグ3連覇なら1990~94年に5連覇した西武以来、球団では阪急時代の1975年~78年に4連覇して以来となる。
【関連記事】
・オリックス山本由伸、前人未踏の3年連続投手4冠、沢村賞、MVPの可能性も
・オリックスの歴代監督と最高成績 リーグ連覇&日本一達成の中嶋聡監督は球団史に残る名将となるか
・ロッテ佐々木朗希とオリックス宮城大弥が紡ぐ「令和のライバルストーリー」