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パ・リーグ球団別週間MVP ソフトバンク・近藤健介が三冠王も視界に 楽天・阿部寿樹が上昇気配

2023 8/15 06:20SPAIA編集部
パ・リーグ週間MVP野手インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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中川圭太が自身初の2ケタ本塁打

先週のパ・リーグは、首位のオリックスが3勝2敗と勝ち越しに成功し、リーグ最速で60勝に到達した。3位のソフトバンクが2勝3敗とリーグ唯一の負け越し。その他の4球団は5割で終えている。

SPAIAでは8月8日から8月13日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

パ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


オリックスは中川圭太が19打数6安打の打率.316、1本塁打、5打点をマーク。wRAA1.8でチームトップだった。9日のロッテ戦では4打数4安打4打点と大暴れ。第4打席には10号2ランを放ち、プロ5年目にして初の2ケタ本塁打を記録した。

今季も様々な打順を任され、結果で応えている「最後のPL戦士」。ここまでリーグ1位の381得点と厚みを増した打線を、いぶし銀の活躍で支えている。

近藤健介がwRAA12球団トップ、ブロッソーが来日初本塁打

2位ロッテでは、マイク・ブロッソーがwRAA2.4でチームトップだった。10日のオリックス戦で来日初本塁打となる決勝2ランを放つなど、週間で20打数6安打の打率.300をマーク。7月末に途中加入した新助っ人がチームを優勝へ導く救世主となれるか、今後さらなる活躍が期待される。

3位のソフトバンクでは近藤健介が絶好調だ。先週5試合中4試合で複数安打を放つなど18打数9安打の打率.500、3本塁打、9打点をマーク。wRAAは12球団トップの7.1だった。これで打率はリーグ3位の.304、同2位の18本塁打、67打点はリーグトップと、三冠王も視界に捉えている。

4位の楽天では、阿部寿樹がチームトップのwRAA5.4を記録した。先週5試合中4試合にスタメン出場し、全試合で複数安打を記録するなど17打数11安打の打率.647をマーク。11日のオリックス戦では、2号ソロを含む4打数4安打の活躍でチームの勝利に貢献した。逆転CS進出へ頼りになるベテランが調子を上げてきた。

マキノンと奈良間大己の今季加入組が躍動

5位の西武では、デビッド・マキノンがwRAA4.5でチームトップだった。6試合中5試合でヒットを放つなど、20打数9安打の打率.450、出塁率.577、長打率.650を記録。チームトップの打率.2654、12本塁打、37打点をマークする新助っ人が、4番として打線を牽引している。

日本ハムではドラフト5位ルーキーの奈良間大己が存在感を発揮している。全6試合にスタメン出場し、22打数6安打の打率.273、OPS.833と躍動。10日の西武戦では2打数2安打2打点2四球と全打席出塁し、連敗ストップに貢献した。二遊間のレギュラー獲得へバットでさらなるアピールができるか注目だ。

パ・リーグは8月に入って各チームが粘り強さを発揮。大型連勝、連敗が起こらず、膠着した状態が続いている。このままオリックスが独走で3連覇を決めるのか、それとも昨年のように最終戦までもつれる大混戦となるのか。まだまだ目が離せない戦いが続く。

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