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セ・リーグ球団別週間MVP ヤクルト村上宗隆が復活間近?DeNA牧秀悟は7試合連続打点

2023 8/15 06:00SPAIA編集部
セ・リーグ週間MVP野手インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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阪神・木浪聖也は今季10度目の猛打賞

セ・リーグは首位・阪神が2007年以来16年ぶりの10連勝。高校球児に甲子園を明け渡し、8月1日に夏のロードに出てから11勝1敗の快進撃で貯金24、2位・広島に8ゲーム差と独走態勢に入った。

逆に広島は6連敗と夏バテ気味。3位DeNAが先週は4勝2敗と勝ち越して差を縮めている。4位・巨人は2勝4敗、5位ヤクルトは3勝3敗、最下位・中日は2勝3敗1分けとなかなか星を伸ばせない状況だ。

SPAIAでは8月8日から13日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

セ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


阪神は木浪聖也がwRAA2.7でチームトップだった。11日のヤクルト戦では今季10度目の猛打賞となる3安打を放つなど、23打数9安打の打率.391をマーク。下位打線ながらシュアな打撃で貢献している。

チームは18年ぶりの優勝に向けてまっしぐら。ここまで奮闘を続けているリリーフ陣にも疲れが見られ、今後は打線が1点でも多く援護することは極めて重要だ。近本光司、中野拓夢の1、2番コンビや大山悠輔、佐藤輝明の主軸はもちろん、木浪ら脇役たちの活躍も大いに期待される。

広島・坂倉将吾、巨人ブリンソンも好調

広島は坂倉将吾が13打数5安打の打率.385、2本塁打でチームトップのwRAA3.8だった。9日のヤクルト戦では2試合連発となる11号ソロを含む3安打猛打賞。秋山翔吾が離脱した今、首位追撃に向けて坂倉の働きはますます重要になりそうだ。

DeNA牧秀悟は23打数10安打の打率.435、2本塁打と調子を上げており、wRAA5.0と高かった。しかも6日の阪神戦から7試合連続の12打点を挙げる勝負強さを発揮。打点王争いでは巨人・岡本和真を1打点上回る74打点でリーグトップを走っており、初タイトルも現実味を帯びてきた。

巨人はブリンソンがwRAA3.8でチームトップだった。13日のDeNA戦では初回に石田健大から9号満塁弾を放つなど3安打で勝利に貢献し、6試合で計20打数8安打の打率4割をマーク。自力優勝は消滅したが、クライマックスシリーズ進出のためにも助っ人の力はまだまだ必要だ。

中日・宇佐見真吾は劇的サヨナラ弾

ヤクルト村上宗隆が調子を上げている。先週は全6試合で10安打(3本塁打)を放ち打率.455、wRAAはリーグトップの7.0だった。10日の広島戦では3試合連続となる22号3ランを含む3安打5打点をマーク。昨季の三冠王がどこまで復活するか、来季につなげる意味でも残り試合は重要だ。

中日は6月に日本ハムからトレード移籍した宇佐見真吾がチームトップのwRAA2.1だった。13日の広島戦では捕手として柳裕也を9回ノーヒットノーランに導く好リード。1点ビハインドとなった延長10回裏には、同点アーチの石川昂弥に続くサヨナラ3号ソロを放った。先週は16打数5安打の打率.313。捕手としても打者としても新天地で躍動している。

8月も2週間が過ぎた。ここからはペナント争いやCS進出争い、さらにタイトル争いも熾烈を極めていく。週間MVPの打者が好調をキープできるかどうかはひとつのカギと言えそうだ。

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