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それでもヤクルト村上宗隆が12球団トップの指標とは、復調の余地あり?

2023 7/11 11:00SPAIA編集部
ヤクルト村上宗隆
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ⒸSPAIA

スランプから抜け出せない「村神様」

リーグ連覇中のヤクルトが浮上のきっかけをつかえめない。開幕直後の4月上旬は首位の時期もあったが、現在は5位に低迷。4位・巨人には7.5差をつけられており、中日と最下位を争っている状況だ。

その象徴が村上宗隆だろう。昨季は日本人初の56本塁打を放って三冠王。「村神様」が流行語大賞に選ばれ、社会的な大フィーバーとなった。

今年3月に行われた第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)では不振だったものの準決勝のメキシコ戦で逆転サヨナラ打を放つなど世界一に貢献。上り調子で迎えたシーズンも大爆発するかと思われた。

しかし、開幕からスランプが続き、ここまで77試合出場で打率.233、12本塁打、39打点と物足りない成績にとどまっている。

本塁打はリーグ5位、打点はリーグ8位という順位だけ見れば、並の打者なら悪くない成績かも知れないが、23歳で6億円を稼ぐスラッガーは期待値が違う。誰より本人が納得していないだろう。

選球眼示す「IsoD」は12球団トップ

だが、そんな村上でもリーグトップの数値がある。選んだ四球数と選球眼を示す指標「IsoD」だ。

IsoDは「出塁率ー打率」で算出され、簡単に言うと四死球によってどれだけ出塁したかを表す指標としてよく用いられる。

50四球で2位の阪神・大山悠輔(49四球)をリードしており、IsoDも.128で規定打席到達者で2位の大山(.107)を大きく引き離している。パ・リーグを合わせてもソフトバンク近藤健介の.119を上回っており、12球団一の選球眼と言っていいだろう。

元々、村上の選球眼には定評がある。2022年はIsoD.139、2021年も.130でいずれも12球団トップ、2020年はリーグトップ(12球団6位)の.121をマークしている。

選球眼にスランプなし

ボール球を振らないことは強打者の条件のひとつ。ボール球に手を出して自分のスイングを見失い、調子を崩すうちは一流とは言えないだろう。

村上が本調子ではないとはいえ、高いIsoDをキープしている限り、何かのきっかけで調子を取り戻す可能性はある。

昨年は毎日のように聞いた「村神様」というワードもとんと聞かなくなった。しかし、選球眼にスランプはない。日本プロ野球界の至宝が神宮の夜空に架けるアーチをみんなが待っている。

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