首位打者の頓宮裕真が復調
先週のパ・リーグは、首位のオリックスが4勝2敗で貯金を20まで伸ばし、首位を快走。2位のロッテが2勝4敗と負け越したため、ゲーム差は5に広がった。オリックス意外に勝ち越したのは3勝2敗の西武のみ。大きく連勝、連敗したチームはなく、順位に変動はなかった。
SPAIAでは8月1日から8月6日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
首位のオリックスでは、頓宮裕真がリーグトップとなるwRAA5.9をマークした。7月は打率.188と苦しんだが、先週6試合中4試合で複数安打(猛打賞1度含む)を放ち、20打数10安打の打率.500と復調。シーズン打率も.322とし、首位打者をキープしている。
また、5日の西武戦で先制の13号ソロを放ち、本塁打数でもチーム単独トップに。5年目にして打撃開眼の若武者が、リーグトップの369得点と好調な打線を牽引している。
山口航輝が打率.391、柳町達が出塁率.667マーク
2位ロッテでは、山口航輝が存在感を放っている。3日の日本ハム戦で猛打賞を記録するなど23打数9安打の打率.391、1本塁打でwRAAはチームトップの3.3だった。火曜日からは首位オリックスと本拠地で3連戦を戦う。最低でも勝ち越しておきたいだけに、山口のバットにかかる期待は大きい。
ソフトバンクでは柳町達がwRAA3.7でチームトップだった。5試合中4試合でスタメン出場し、12打数6安打の打率.500、5四球を選び出塁率は.667をマーク。最近は2番として起用され、現在8打席連続出塁中と26歳の若鷹がレギュラー獲得へ奮闘している。
4位の楽天では、村林一輝がチームトップのwRAA1.9を記録した。先週は全6試合でヒットを放ち、24打数8安打の打率.333をマーク。3日のオリックス戦では、2号3ランを含む3安打猛打賞の活躍で連敗ストップに貢献した。これまで代走や守備固めでの出場がメインだったスーパーサブが、バットでアピールを続けている。
二軍調整経て野村佑希が復活
5位の西武では、来日1年目の助っ人、マーク・ペイトンが本領を発揮し始めている。5試合中4試合にスタメン出場し、15打数6安打の打率.400と躍動。2日のソフトバンク戦から3試合連続タイムリーを放つなど、チームの勝利に貢献し、チームトップのwRAA1.8をマークした。12球団ワースト266得点の打線の起爆剤となれるか注目だ。
日本ハムでは野村佑希がチームトップのwRAA3.7を記録した。全6試合でヒットを放つなど23打数10安打の打率.435、2本塁打と絶好調。5日のソフトバンク戦では自身初の2打席連発で初の2ケタ10本塁打に乗せた。7月14日から約2週間の二軍調整を経て戻ってきた主砲が、本来の姿を取り戻しつつある。
首位のオリックスが独走態勢に入りつつあるパ・リーグ。3連覇へ着実に歩みを進めるオリックスを止めるためにも、他の5チームは包囲網を形成する必要があるだろう。6連戦が続く真夏のペナントレースをさらに熱くする戦いを期待したい。
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