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セ・リーグ球団別週間MVP 巨人・吉川尚輝がリーグトップ!ヤクルト村上宗隆は2週連続

2023 8/1 06:00SPAIA編集部
セ・リーグ週間MVP野手インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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阪神・大山悠輔は勝負強さ発揮

オールスター明けのセ・リーグは広島が10連勝で一度は首位に立ったが、阪神との首位攻防3連戦に2敗1分けで2位に逆戻り。阪神も5勝2敗1分けと貯金を増やした。巨人も6勝2敗と勝ち越したが、逆にDeNAは3勝5敗と負け越し、4位・巨人に0.5差に迫られている。ヤクルトは3勝5敗、中日は1勝7敗で借金が増えた。

SPAIAでは7月22日から30日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

セ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


阪神は大山悠輔がチームトップのwRAA2.6。27打数7安打の.259と打率は高くないものの、25日の巨人戦で逆転11号2ラン、27日の巨人戦で同点12号ソロを放つなどここ一番で勝負強さを発揮した。四球も7個選んでいる。

チーム打率はリーグ5位の.239だが、リーグトップの323四球を選び、少ないチャンスをものにしながらリーグ2位の342得点を挙げている阪神。その中心にいるのが4番・大山であることは間違いない。

広島・野間峻祥、DeNA桑原将志も気を吐く

広島は野間峻祥がwRAA2.4でチームトップだった。22日の中日戦で3安打猛打賞、28、29日の阪神戦でも2安打を放つなど26打数10安打の打率.385。西川龍馬が離脱し、菊池涼介も左脇腹の張りでスタメンを外れていた期間に2番を務めるなど貴重な役割を果たしている。

DeNAは桑原将志が30打数8安打の打率.267、wRAA1.2を記録した。25日の中日戦では4号ソロを含む3安打を放つなど切り込み隊長として勝利に貢献。やや調子を落とし気味の打線の中で気を吐いている。

セ・リーグトップのwRAA5.0をマークしたのが巨人・吉川尚輝。オールスター明けの22日DeNA戦から29日・中日戦まで7試合連続安打を放つなど34打数14安打の打率.412と好調だ。一時は下位打線に降格していたが、後半戦に入ってからはリードオフマンとして定着している。

中日・岡林勇希は後半戦全8試合で安打

ヤクルトは村上宗隆が2週続けてチームトップ。28打数9安打の打率.321、3本塁打、5四球でwRAA4.7だった。これまで調子が上がらなかったが、7月は月間打率.312、7本塁打、17打点と上向いている。

最下位の中日は昨季、最多安打に輝いた岡林勇希がwRAA2.7でチームトップだった。後半戦全8試合で安打を放ち、32打数14安打の打率.438をマーク。チームの勝利につながらないのが辛いところではあるが、7月の打率.382は立派の一語だ。

8月に入ると阪神は長期ロードが始まり、4日からは13連敗中の横浜スタジアムでDeNA戦が組まれている。今年は猛暑が強烈だけに、屋外球場の場合は特にコンディション調整が重要になるだろう。各チームとも真夏の戦いはシーズンを大きく左右しそうだ。

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