7月すでに4本塁打、「HR/FB」は阪神・佐藤輝明より上
巨人・秋広優人に覚醒の気配が漂ってきた。二松学舎大付高から入団3年目の20歳。身長2メートルの超大型スラッガーとしてルーキーイヤーから期待されてきたが、ここに来て一皮むけた活躍を見せている。
4月29日の広島戦で松本竜也からプロ初アーチを放つと、5月に3本塁打、7月はすでに4本塁打を放っており、今季8本塁打、25打点、打率.299と堂々の成績。16日のヤクルト戦で高橋奎二から、17日の同戦では市川悠太から2試合連発と最高の形で前半戦を締めくくった。
ストライクゾーンを9分割したコース別の打率は下の通りとなっている。
打率が最も高いのは内角ベルトラインの.533。市川から放った8号2ランもそうだったが、大柄なわりに起用に腕をたたんで内角球を打つ。力まず、バットにボールを乗せて運ぶ技術はアーチストのそれだ。
次いでど真ん中が.452、真ん中高めが.385と高打率。甘いコースを逃さずに捉えている証拠で、逆にそれ以外は全て打率2割台だから極端に苦手なコースもない。ただ、どちらかと言うと、腕が長い割に外角や真ん中低めなど遠いコースほど打てていない。
規定打席に達していないためあくまで参考値だが、フライに占める本塁打の割合を示す「HR/FB」は10.1%。これはリーグ7位相当で、阪神・佐藤輝明(10.0%)や同僚の丸佳浩(9.2%)を上回っている。いい角度で上がればスタンドまで放り込む、スラッガーとしての資質だろう。