藤岡裕大が出塁率.643をマーク
先週のパ・リーグはロッテが4勝1分けの成績で貯金を増やし、首位に浮上。一方、前週まで首位を走っていたオリックスは1勝4敗1分けと失速し、3位に転落した。また、4勝2敗と好調だった日本ハムが西武を抜き、4位に浮上している。
SPAIAでは5月16日から21日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
首位に浮上したロッテは、藤岡裕大がwRAA2.4でチームトップだった。スタメンで3試合に出場したのみだったが、17日のオリックス戦で3安打を放つなど週間で9打数4安打の打率.444を記録。また、他の2試合で計5四球を選ぶなど出塁率は.643と高い数字をマークした。
昨季は度重なるケガに苦しんだが、今季はドラフト2位ルーキー・友杉篤輝との併用で、ここまでコンディションを維持。攻守にわたってチームに貢献している。
頓宮裕真が週間打率.450と大暴れ、万波中正が2戦連発
2位のソフトバンクでは、柳町達がチームトップのwRAA1.8をマークした。先週は全5試合に出場して13打数4安打4四球で打率.308、出塁率.471。今週は2度零封されるなど打線に一時ほどの勢いが見られない中、一人気を吐いていた。
オリックスでは頓宮裕真がwRAA3.7でリーグトップの数字をマークした。17日のロッテ戦で2安打2得点を記録するなど4試合でマルチヒットをマークし、先週は20打数9安打の打率. 450と好調。故障離脱している杉本裕太郎の代役5番として、打線を支えている。
4位に浮上した日本ハムでは、万波中正がチームトップとなるwRAA2.8をマークした。20日、21日のオリックス戦で2試合連続本塁打を放つなど、19打数6安打の打率.316、2本塁打、4打点。これで今季7本塁打となりトップとは1本差と、持ち前の長打力をいかんなく発揮している。
外崎修汰はチーム救う決勝打、フランコは2者連続弾
西武は外崎修汰がwRAA1.8でチームトップだった。週間では20打数4安打の打率.200だったが、20日のソフトバンク戦ではノーヒットで迎えた第4打席に決勝タイムリーを放ち、勝負強さを発揮。二遊間の相棒でもあるキャプテン源田壮亮が復帰間近の中、副キャプテンがチームを引っ張っている。
楽天はフランコがチームトップのwRAA2.5を記録した。先週は全4試合でヒットを放つなど13打数6安打で打率.462をマーク。16日のソフトバンク戦では、第3打席に浅村栄斗に続き2者連続となる5号ソロを放ちチームの勝利に貢献した。4月は1割台と不振に喘いだ新助っ人が、徐々に調子を上げてきている。
順位が目まぐるしく入れ替わった先週のパ・リーグ。オリックスと西武は順位を落とす形となったが、ともにケガで離脱中の杉本裕太郎と源田壮亮がファームで実戦に復帰。一軍昇格も秒読み段階に入っており、戦力を整えた上で1週間後に迫る交流戦へと突入したいところだ。
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