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巨人・中田翔がダブルメモリアル目前で痛恨の負傷…初の本塁打王かすむ?

2023 5/5 11:00SPAIA編集部
巨人の中田翔,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

二塁打放つもそのまま交代

好調だった巨人・中田翔がアクシデントに見舞われた。5月4日のヤクルト戦(東京ドーム)、2回一死から左翼線二塁打を放ったが、二塁に向かう時点で足を引きずるような仕草を見せ、倒れ込むようにヘッドスライディング。駆けつけた阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチに肩を抱えられながらベンチに下がり、そのまま交代した。

診断結果は右太もも裏肉離れ。借金生活が続く状況で気を吐いていただけに、チームとしても激痛だ。

中田はここまで28試合にフル出場して打率.301、7本塁打、15打点。本塁打はリーグトップ、打点もチームメイトのブリンソンと阪神・近本光司(16打点)に次いで3位につけている。

坂本勇人や丸佳浩の調子が上がらない中、4番・岡本和真とともに5番打者として打線を牽引していた。

通算1500安打&300本塁打へカウントダウンも

大阪桐蔭高から日本ハムに入団して4年目の2011年から10年連続で100安打&2桁本塁打をマーク。シーズン中に巨人に移籍した2021年でストップし、昨季も91安打どまり(24本塁打)だったが、今季は3年ぶりの100安打&2桁本塁打もクリアできそうなペースだった。

本塁打を記録するまでにかかる打席数を表す指標「AB/HR」はリーグ2位の14.7、シングルヒットも含む長打率以上に純粋な長打力を示す「IsoP」もリーグ2位の.262と軒並み高い数字を記録している。

同僚の岡本和真が今季ここまで4本塁打で「AB/HR」は26.8、「IsoP」は.178ということを考えると、中田が巨人打線の「主砲」を担っていると言っても過言ではなかった。

しかも、ここまで通算1487安打で1500安打に「あと13」。さらに295本塁打で300号にも「あと5」とカウントダウンに入っている。ダブルメモリアル目前での故障は誰よりも本人が悔しいだろう。

中田の負傷を全員でカバー、最後は丸佳浩がサヨナラ弾

高校時代に当時新記録だった通算87本塁打を放ったスラッガーも、意外にプロでは本塁打王を獲得していない。

打撃タイトルは2014年、2016年、2020年の打点王3回。広い札幌ドームを本拠地とし、本人も打点にこだわりを見せてきたが、比較的本塁打の出やすい東京ドームでこれまでのペースなら初のキングも狙える状況だった。

試合はその後、坂本勇人が4号2ラン、岡本和真が4号ソロを放ち、最後は丸佳浩のサヨナラ本塁打でシーソーゲームに終止符。中田の負傷を全員でカバーするような勝利だった。巻き返しに向け、中田の一刻も早い復帰が待たれる。

※成績は2023年5月4日現在

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