ソフトバンクは中村晃がチームトップ
プロ野球の2023年シーズンは開幕3カードが終了した。パ・リーグはソフトバンクが6勝2敗で首位。開幕3連敗したロッテは、その後5連勝で2位に浮上した。リーグ3連覇を目指すオリックスは4勝5敗で4位、本拠地を移転した日本ハムが3勝6敗で最下位に沈んでいる。
SPAIAでは3月30日から4月9日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

首位を走るソフトバンクは中村晃がwRAA3.2でチームトップ。ここまで8試合出場で24打数9安打の打率.375、3打点、出塁率.500をマークしている。4番を打つ栗原陵矢が好調で、中村は6番で起用されることが多く、その存在感が打線の厚みを増している。
西武・愛斗は切り込み隊長に定着できるか
2位・ロッテは藤原恭大がパ・リーグトップのwRAA4.3をマーク。27打数11安打の打率.407、1本塁打、5打点と好調だ。大阪桐蔭高からドラフト1位で入団して5年目。4月9日の楽天戦では1番センターで先発出場し、本塁打を含む2安打3打点で勝利に貢献した。今季はレギュラー奪取が期待される。
西武はwRAA1.7の愛斗がチームトップ。花咲徳栄高から入団8年目の今季は、33打数11安打の打率.333、2本塁打、3打点と好調をキープしている。4月4日の楽天戦から1番で起用されており、切り込み隊長として定着できるか注目だ。
オリックスはFAで加入した森友哉がWBCを辞退してまでシーズンに備えた成果を出している。34打数11安打の打率.324、2本塁打、4打点でチームトップのwRAA3.9。2019年首位打者のFA戦士が、今のところは吉田正尚の抜けた穴を埋める活躍を見せている。
日本ハム万波中正もアピール
3勝5敗と負け越している楽天は山崎剛がwRAA1.7でチームトップだ。日章学園高から国学院大を経てドラフト3位で入団して6年目の27歳。20打数5安打の打率.250だが、6四球を選んで出塁率は.433をマークしている。
最下位の日本ハムは万波中正がチームトップのwRAA3.5。22打数7安打の打率.318、1本塁打、4打点と上々のスタートを切った。清宮幸太郎、野村佑希とともに新生日本ハムを引っ張る存在として、今季は飛躍が期待される。
優勝候補筆頭に挙げられるソフトバンクが予想通り飛び出したパ・リーグ。11日からの日本ハム3連戦でさらに差を広げるか、あるいは他球団が巻き返すか。ソフトバンクが独走するかどうかは、パ・リーグ前半戦のポイントのひとつと言えそうだ。
【関連記事】
・オープン戦首位打者のソフトバンク栗原陵矢、昨季の雪辱期す新4番
・セ・リーグ球団別週間MVP DeNA宮﨑敏郎が12球団トップ!巨人・岡本和真も好調
・オープン戦最下位チームのシーズン成績、広島は優勝かBクラス?