2001年以降、オープン戦、シーズンとも最下位は11回
2023年のプロ野球開幕が迫ってきた。オープン戦は全日程を終了し、オリックスが9勝4敗3分けで1位。逆に12球団最下位は4勝9敗3分けの広島だった。
新井貴浩監督が就任した広島は、16試合通算で12球団中10位の48得点、同8位の61失点。チーム打率は同8位の.233、防御率も同8位の3.35、失策数は9位タイの14個だった。
オープン戦とはいえ、最下位に沈むのは喜ばしいことではない。過去のオープン戦最下位チームの成績を振り返っても、シーズンでも苦戦しているチームが多い。2001年以降のオープン戦最下位チームの成績は以下の通りとなっている。
オープン戦最下位からシーズンでも最下位に沈んだのは、22年間で11回もある。さらに5位が3回、4位が5回でBクラスは19回。同率最下位もあるため、のべ26チームの割合で言えばBクラス率73%、最下位率42%と高い。やはりオープン戦で最下位になるのはそれなりの理由があり、シーズンでも苦戦しているようだ。
優勝6回、V率23%
ただ、明るい材料もある。2022年のヤクルトも含め、優勝が6回もあるのだ。優勝確率は23%と高い。3位は1回のみ、2位は一度もないことから「オープン戦最下位チームは優勝かBクラス」との傾向が出ている。
昨季は規定打席に到達した3割打者はいなかったが、チーム打率.257はリーグトップ、552得点はリーグ2位だった。5年目を迎える小園海斗や日本球界復帰2年目の秋山翔吾、2022年に16本塁打の坂倉将吾、同17本塁打のマクブルームらが本来の力を発揮すれば、オープン戦のように少ないチーム総得点に終わることはないはずだ。
WBCを途中離脱した栗林良吏の状態は心配だが、昨季10勝の森下暢仁、5年連続開幕投手を務める大瀬良大地、2021年最多勝の九里亜蓮、多彩な変化球を操る左腕・床田寛樹ら先発陣は粒揃い。復活を狙う通算79勝の野村祐輔、伸び盛りの23歳・遠藤淳志らもいる。
2016年から3連覇を果たした後、4年連続Bクラスに低迷している広島。郷土のヒーロー、新井新監督はチームを甦らせるか、それとも…。
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