ロッテ中森俊介がプロ初勝利
ロッテの中森俊介投手(20)が5日の日本ハム戦(ZOZOマリン)でプロ初勝利を挙げた。先発のC.C.メルセデスが6回無失点と好投し、両チーム無得点の7回から2番手として登板。マルティネスの中犠飛で1点先制を許したが、その裏にチームが逆転し、白星が転がり込んだ。
中森は明石商から2020年ドラフト2位で入団して3年目。1年目は体作りに専念し、2年目は二軍で6試合に投げて1勝0敗、防御率0.90の成績を残したものの一軍登板はなかった。
今季は初めて開幕一軍入りを果たし、3月31日のソフトバンク戦でプロ初登板。4月2日のソフトバンク戦でも1回無失点に抑え、この日が3試合目の登板だった。
また、明石商時代のチームメイトで2020年ドラフト3位でオリックスに入団した来田涼斗もブレイク候補。ルーキーイヤーの2021年7月13日の日本ハム戦で初打席初球本塁打の衝撃デビューを果たすと、1年目は23試合、2年目も10試合に出場し、今季も3月31日の西武戦で開幕スタメンに名を連ねるなど、吉田正尚の後継者候補として期待されている。
山下舜平大、高橋宏斗、内山壮真ら同期も活躍
2人はともに兵庫・明石商1年生時からベンチ入りし、1年夏の甲子園こそ初戦敗退したものの、2年生時は春夏連続ベスト4。春は東邦、夏は履正社と、いずれも優勝校に準決勝で敗れた。
中森は150キロを超える速球で注目を集め、来田はセンバツ準々決勝の智弁和歌山戦で先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打を放ち、一気に名前が売れた。
5季連続甲子園出場とあと一歩まで迫った全国制覇への期待が高まり、2020年センバツにも出場を決めていたが、新型コロナの感染拡大により大会中止。夏の選手権も開催されず、3年生時は高校野球交流試合で桐生第一に勝ったのが唯一の甲子園だった。
青春時代に完全燃焼できなかった悔しさはプロになってもモチベーションになっているのかも知れない。
オリックスでは来田と同期のドラフト1位・山下舜平大(福岡大大濠)が今季の開幕戦に大抜擢されて話題になったばかり。中日にドラフト1位で入団した高橋宏斗(中京大中京)は第5回ワールドベースボールクラシックでも活躍した。ヤクルト3位の内山壮真(星稜)も今季開幕スタメンをつかんだ。
やり場のない思いを胸にしまい込んだあの時から3年。練習すらままならない状況でも燃やし続けた野球への情熱とたゆまぬ努力が大きな花を咲かせようとしている。
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