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広島・秋山翔吾2000安打へ「あと483」、前回WBCメンバーが“一振不乱”

2023 2/13 06:00SPAIA編集部
広島の秋山翔吾,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

希代のヒットメーカーも2022年は打率.265

リーグ3連覇後、4年連続Bクラスと低迷する広島。優勝争いに加わるためのキーマンの一人が秋山翔吾だろう。

西武時代の2015年に216安打のNPB新記録を樹立するなど首位打者1回、最多安打には4回も輝いたヒットメーカーだ。

2020年にFAでMLBレッズに移籍し、2022年6月に広島入り。古巣の西武復帰が予想される中、サプライズの移籍は大きな話題となった。

しかし、広島では44試合出場で打率.265、5本塁打、26打点と期待されたほどの成績は残せなかった。4月で35歳と若くはないこともあり、今季は結果が求められるのは当然だ。秋山が存在感を示せば打線に活気が出るのは間違いない。

4番マクブルームの前で出塁期待

広島は鈴木誠也が抜けたにもかかわらず、2022年はチーム打率.257で12球団トップ。選手別に見ると坂倉将吾が打率.288でリーグ9位に入ったのが最高だったが、規定打席に届かなかった西川龍馬(打率.315)、野間峻祥(打率.312)、上本崇司(打率.307)らが高打率をマークした。

ただ、得点は12球団3位の552点。本塁打数が同9位の91本と少ないことも一因とはいえ、つながればもっと得点は増えたはずだ。

そういう意味で3番を打つことが予想される秋山にかかる期待は大きい。4番マクブルームの前でいかに走者を溜めておくかがポイントとなる。

アメリカで狂った歯車が戻れば、昨季のような成績で終わるはずはない。移籍2シーズン目で気合も入っているだろう。

2017年WBCでは骨折おしてプレー

バットともに期待されるのが盗塁を含めた足での貢献。2022年は盗塁なしに終わったが、日米通算121盗塁をマークした実績の持ち主。脚力は年齢的な衰えもあるだろうが、経験に裏打ちされた読みや、瞬時の状況判断で貢献する方法はあるはずだ。

広島はチーム打率が12球団トップの半面、盗塁数は12球団最少の26。セ・リーグ盗塁王の阪神・近本光司(30盗塁)一人にも及ばないのだ。

元々、機動力野球は広島のお家芸でもあったはず。機動力の減退が低迷する理由のひとつであるならば、早急に改善する必要がある。

秋山は2017年に行われた前回のワールドベースボールクラシックでは、4試合に出場して10打数3安打と活躍。右足の第5指骨折をおしてプレーし、日本代表のために尽くした。

あれから6年が経過したとはいえ、侍ジャパンへの招集が期待すらされなかった現状には忸怩たる思いだろう。キャンプでは一心不乱にバットを振る秋山の姿があった。

現在、日米通算1517安打。広島入団会見で口にした2000安打まで483本だ。達成するには今季できるだけ上積みしておきたい。それがチームの勝利につながれば最高だ。

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