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巨人・横川凱、育成降格を経て大阪桐蔭「最強世代」でプロ初勝利狙う

2023 3/17 06:00SPAIA編集部
巨人の横川凱,ⒸSPAIA
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今春キャンプ紅白戦から15回無失点

巨人の横川凱投手(22)がオープン戦でアピールを続けている。3月14日のソフトバンクとのオープン戦(熊本)で先発し、5回83球を投げて4安打4三振無失点。2月11日の紅白戦から同17日の紅白戦、同26日のDeNA戦、3月4日のサムスン戦と合わせ、計5試合15回を投げて無失点を継続中だ。

横川は2018年に甲子園春夏連覇を果たした大阪桐蔭高の左腕。根尾昂(中日1位)、藤原恭大(ロッテ1位)、柿木蓮(日本ハム5位)とともにプロ入りし、190センチの長身左腕への期待は高かったが、まだ一軍では計5試合に登板したのみで1勝も挙げていない。

2021年オフに育成契約となって翌2022年4月に支配下復帰したものの、同年オフに再び育成契約に逆戻り。背番号062となったが、今年3月9日に支配下に再復帰し、背番号62に戻った。

2022年の投球データでは、ストレートは平均138.3キロとそれほど速くないが、今年は球速アップ。変化球もカーブ、カットボール、フォーク、スライダーを駆使して結果を残し続け、首脳陣の信頼は日増しに厚くなっている。

プロで苦しむ大阪桐蔭「最強世代」

「最強世代」と呼ばれた2018年の大阪桐蔭同期生は意外にもプロで苦しんでいる。4球団競合の末に中日入りした根尾は野手として芽が出ず、2022年に投手転向。25試合に登板して1ホールドを挙げたものの投手として大成するかどうか未知数だ。

3球団競合の末にロッテ入りした藤原恭大も、1年目に高卒新人として球団54年ぶり3人目の開幕スタメン出場したが、その後はもうひとつ殻を破れない。2021年に78試合出場したのが自己最多で、レギュラーはつかめていない。

大阪桐蔭でエースナンバーを背負っていた右腕・柿木も2022年に一軍初登板したが、いまだ未勝利。今季から育成契約となっている。

立教大に進学し、2022年ドラフト候補に挙がっていた山田健太は指名されず、日本生命に入社する。高校時代の無敵ぶりからすると、各選手の現状は期待を上回っているとは言えないだろう。

開幕ローテ候補に浮上の横川

横川は今春キャンプからの好投で開幕ローテ候補に浮上。菅野智之、戸郷翔征、フォスター・グリフィン、タイラー・ビーディ、赤星優志に続く6番目のイスを狙う。

2022年は12球団ワーストのチーム防御率3.70だった巨人。3年ぶりのペナント奪回には投手陣の整備は不可欠だ。横川の成長は原辰徳監督も頼もしいだろう。

2018年の大阪桐蔭「最強世代」でプロ初勝利を挙げるのは、2度の育成降格を経て成長した苦労人左腕かも知れない。

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