育成出身4年目左腕が初の大役
ソフトバンクの開幕投手が大関友久投手(25)に決定した。エースの千賀滉大がMLBメッツへ移籍したため、今季の開幕投手は誰が務めるのか注目されていた中、藤本博史監督は4年目左腕に大役を託した。
大関は土浦湖北高から仙台大を経て2019年育成ドラフト2位で入団し、2年目の21年5月に支配下登録を勝ち取った。先発に転向した昨季は開幕ローテ入りすると、プロ初先発初勝利を挙げるなど前半戦だけで6勝をマーク。8月に左精巣がんの摘出手術を受けて戦線を離脱したが、シーズン終盤に復帰を果たし、最終的にチーム3位タイの7勝を挙げた。
育成出身選手による開幕投手は球団では3人目。18年に千賀が育成出身として初の開幕投手に選ばれ、21年には石川が育成出身2人目の開幕投手となった。千賀は19年、22年にも開幕投手に指名されており、計3度務めている。
2023年は大関が初の大役に挑むこととなったが、これまでの球団史ではどのような投手たちが開幕投手を務めてきたのだろうか。改めて振り返ってみたい(前身球団含む)。
ソフトバンクの歴代開幕投手一覧
球団が創設された1938年から歴代の開幕投手は以下の通りとなっている。
1938年秋 鈴木芳太郎
1939年 政野岩夫
1940年 清水秀雄
1941年 神田武夫
1942年 神田武夫
1943年 清水秀雄
1944年 清水秀雄
1946年 松川博爾
1947年 別所昭
1948年 別所昭
1949年 柚木進
1950年 柚木進
1951年 江藤正
1952年 江藤正
1953年 柚木進
1954年 大神武俊
1955年 柚木進
1956年 柚木進
1957年 野母得見
1958年 杉浦忠
1959年 杉浦忠
1960年 杉浦忠
1961年 J.スタンカ
1962年 J.スタンカ
1963年 J.スタンカ
1964年 三浦清弘
1965年 杉浦忠
1966年 森中千香良
1967年 皆川睦雄
1968年 皆川睦雄
1969年 泉嘉郎
1970年 西岡三四郎
1971年 西岡三四郎
1972年 西岡三四郎
1973年 江本孟紀
1974年 江本孟紀
1975年 江本孟紀
1976年 山内新一
1977年 山内新一
1978年 山内新一
1979年 藤田学
1980年 山内新一
1981年 山内新一
1982年 山内新一
1983年 山内孝徳
1984年 山内和宏
1985年 山内孝徳
1986年 山内孝徳
1987年 山内孝徳
1988年 西川佳明
1989年 山内孝徳
1990年 藤本修二
1991年 村田勝喜
1992年 村田勝喜
1993年 村田勝喜
1994年 吉田豊彦
1995年 工藤公康
1996年 工藤公康
1997年 武田一浩
1998年 工藤公康
1999年 西村龍次
2000年 西村龍次
2001年 西村龍次
2002年 田之上慶三郎
2003年 斉藤和巳
2004年 斉藤和巳
2005年 和田毅
2006年 斉藤和巳
2007年 斉藤和巳
2008年 杉内俊哉
2009年 和田毅
2010年 杉内俊哉
2011年 和田毅
2012年 摂津正
2013年 摂津正
2014年 摂津正
2015年 摂津正
2016年 摂津正
2017年 和田毅
2018年 千賀滉大
2019年 千賀滉大
2020年 東浜巨
2021年 石川柊太
2022年 千賀滉大
2023年 大関友久
最多は山内新一の6度
球団で最も多く開幕投手を託されたのは、山内新一で6度。1976~78年、1980~82年と2度3年連続で務めた。連続記録では2010年代にエースとしてチームを支えた摂津正の5年が最長となっている。
球団歴代最多勝(221勝)の皆川睦雄(睦男)は1967、68年の2度、通算187勝の杉浦忠は1958~60年、65年の4度。今季から一軍投手コーチに就任した斉藤和巳は、2003、04、06、07年の4度、開幕投手を務めた。現役では、チーム最年長の和田毅が2009、11、17年の3度、大役を務めている。
2023年の開幕戦は3月31日、ロッテ戦(PayPayドーム)。大関は昨季ロッテ戦に5試合登板(先発は3試合)して2勝無敗、防御率1.16と好投。相性の良さも買って大役に抜擢してくれた藤本監督へ白星を届けることができるか。
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