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巨人の「ベテラン三銃士」中島宏之、松田宣浩、長野久義の現在地とこれから

2023 2/21 06:00SPAIA編集部
巨人の中島宏之・松田宣浩・長野久義,ⒸSPAIA
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誰よりも若々しい松田

巨人の春季キャンプで一際威勢のいい声を張り上げているのが松田宣浩内野手(39)だ。プロ入りからユニフォームを着続けてきたソフトバンクを昨オフ退団。5月に40歳になるベテランだが、誰よりも若々しくチームを盛り上げている。

長野久義外野手(38)も今季から古巣に復帰した。FAで加入した丸佳浩の人的補償として広島に移籍したのが2019年。2022年オフの無償トレードで5年ぶりに巨人のユニフォームに袖を通した。

2人よりさらに年上のチーム最年長が中島宏之内野手(40)。巨人に移籍して5シーズン目となり、日米通算23年目に突入している。

若手の成長はチームの活性化に欠かせないが、ベテランの存在も戦力面だけでなく、経験を伝えるなど様々な面で頼りになる。3選手とも節目の記録が近付いていることもあり、常に背中合わせの「引退」を決意する前にもうひと花咲かせたい思いは強いだろう。

中島は1000打点に「あと6」、松田は「あと9」、長野は100盗塁に「あと3」

中島はこれまで通算1923安打、994打点。名球会入りの条件でもある2000安打まで「あと77」に迫っており、1000打点には「あと6」と目前だ。

伊丹北高からプロ入りした西武時代は2008、2009年に最高出塁率、2009年に173安打で最多安打に輝き、20盗塁以上を3度マークするなど俊足強打で活躍した。しかし、FA移籍したアスレチックスでは一度もメジャーでプレーすることなく退団し、2015年からオリックス、2019年から巨人でプレーしている。

松田は中京高から亜細亜大を経て2005年ドラフト希望枠でソフトバンクに入団。通算1831安打、301本塁打、991打点をマークしている。

中島と同じく通算1000打点は「あと9」と目前。2000安打には「あと169」となっており、2022年は20安打しか打てなかったことを考えると到達は簡単ではないが、かすかに見える金字塔ではあるだろう。

何より「熱男」パフォーマンスで知られる明るいキャラクターで人気も高いだけに、チームに新風を吹き込む意味ではプラスアルファの効果を十分に期待できる。

長野は日大時代に日本ハムの4位指名を拒否し、Honda時代にロッテの2位指名を拒否。2009年ドラフト1位で念願の巨人入りを果たし、2年目の2011年に打率.316で首位打者、2012年に173安打で最多安打のタイトルを獲得した。

広島移籍後4年が経った昨オフ、「いつかユニフォームを脱ぐことがあるとすれば、やっぱり巨人で脱ぐべきではないか」という広島の配慮もあり、無償トレードで巨人に復帰。ここまで通算1445安打を放っており、1500安打に「あと55」、通算100盗塁にも「あと3」に迫っている。

同タイプの3人揃ってベンチ入りは不可能?

プロアスリートにとって年齢との戦いは必ずついて回る。自分では衰えを自覚していなくても、結果が出なければ周囲は「トシだから…」と年齢に結び付けがちだ。

しかも3選手とも右打ちのため、代打として同タイプの3人が揃ってベンチ入りできる可能性は低い。3人のうちいずれかの選手は二軍で過ごす時間も増えるだろう。迫る節目の記録を達成するには、ベテラン同士の競争に勝ち、その上で若手以上の成績を残して試合に出続けなければならない。

ただ、長いシーズン、ベテランの経験が必要になる時は必ず来る。その時までいかに感覚を研ぎ澄まし、戦力として存在感を放ち続けられるかが重要だ。チームのためにも「ベテラン三銃士」の活躍が期待される。

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