岡本は200号まで「あと35本」、村上は「あと40本」
2022年のプロ野球界は、ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が三冠王に輝く大活躍を見せたため、巨人・岡本和真内野手(26)は陰に隠れた格好となった。
チームが4位に沈み、岡本自身も調子の波が激しかったこともあって村上に話題をさらわれることが多かったが、結果的には打率.252、30本塁打、82打点の成績を残し、巨人の生え抜き選手では王貞治(19年連続)、松井秀喜(7年連続)に次いで3人目となる5年連続30発をマークした。
岡本はおっとりしたキャラクターで闘志を剥き出しにするタイプではないが、村上に水をあけられた現状は心中穏やかではないだろう。2023年にかける意気込みは相当なはずだ。
実は2人とも2023年シーズン中に達成可能な節目の記録がある。通算200本塁打と500打点だ。
岡本は2022年終了時点で通算165本塁打、492打点。残り8打点は時間の問題だろうが、35本塁打は届くかどうか微妙なラインだ。過去1シーズン最多は2021年の39本塁打だが、35発以上放ったのはこの年しかない。
一方の村上は通算160本塁打、430打点のため、到達へのノルマは40本塁打、70打点。56本塁打、134打点を挙げた2022年ほどの成績を残せば軽くクリアするが、他球団投手陣の徹底マークが予想されるだけに決して簡単ではないだろう。
村上が達成なら史上最年少&最速記録更新
500打点は岡本の方が早く到達することが濃厚だが、200本塁打は同時期になる可能性も十分。しかも2人と年少記録がかかっている。
200本塁打の年少記録は歴代10位が池山隆寛の27歳9カ月、同9位が筒香嘉智の27歳8カ月、同8位が土井正博の27歳7カ月、同6位で大杉勝男と掛布雅之が27歳2カ月で並ぶ。岡本は2023年6月30日で27歳となるだけにシーズン中に到達すれば、歴代6位か8位あたりにランクインすることになるのだ。
一方、村上はさらに若い。2023年2月2日で23歳となり、仮にシーズン中に200本塁打を達成すれば、清原和博の24歳10カ月という史上最年少記録を1歳以上も更新する。これまで100号も150号も記録を塗り替えてきた村上が、またしても新たな記録を作ることになる。
さらに通算553試合に出場している村上にはスピード達成記録もかかる。仮に2023年も143試合フル出場すれば通算696試合出場となり、歴代1位カブレラの538試合には及ばないが、歴代5位ペタジーニの664試合を更新する可能性がある。少なくともシーズン中に達成なら、歴代6位で日本人最速の山川穂高の697試合を塗り替えることになるのだ。
2021年はともに39本塁打でタイトルを分け合うなど、セ・リーグを代表する左右の長距離砲として競い合ってきた両雄。どちらが先に200本塁打を達成するか。激しい火花を散らす「200発レース」を期待したい。
【関連記事】
・「村神様」村上宗隆vs「神様仏様」バース様、令和と昭和の三冠王をデータ比較
・巨人の通算本塁打数ランキング、岡本和真はハイペースで歴代13位まで上昇
・2023年にFA権取得見込みのプロ野球選手、宣言なら争奪戦必至の目玉は?