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ブライト健太2年目の覚醒か?中日待望の大砲候補が上昇気配

2023 2/20 06:00SPAIA編集部
中日のブライト健太,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

阪神との練習試合で2打席連続本塁打

中日の2021年ドラフト1位・ブライト健太外野手(23)が上昇気配だ。

沖縄県読谷村の二軍キャンプで連日ハードなメニューを消化しており、16日に行われた阪神との練習試合では2打席連続本塁打。最下位からの巻き返しには得点力不足解消がテーマの中日にとって希望の星となっている。

5回、阪神・二保旭のストレートを完璧に捉えて左中間へ運ぶと。続く6回には左腕・渡邉雄大から特大の3ラン。中村紀洋二軍打撃コーチ直伝のオープンスタンスで素質が開花しつつある。

ガーナ人の父と日本人の母の間に生まれ、東京都立葛飾野高では通算38本塁打をマーク。上武大では全日本選手権で2本塁打を放ってベスト4進出に貢献するなど、俊足強肩強打の三拍子そろった大型外野手だ。

ルーキーイヤーは一軍には上がれず、二軍で46試合に出場して打率.211、3本塁打、10打点。プロの壁にぶち当たったが、ここに来てようやく身長184センチ、体重88キロの恵まれた体格がより大きく見えるようになってきた。

チーム総得点12球団最少の中日

中日は2022年のチーム総得点が12球団ワーストの414。11位の日本ハムでも463得点と50点近い差があり、断トツの最下位だった。

ただ、細かく見ていくと、チーム打率.247は12球団中5位、1172安打も5位、208二塁打も5位、27三塁打は3位となっている。いずれもセ・リーグではなく12球団での順位で、真ん中より上なのだ。

にもかかわらず得点が断トツ最下位なのは、12球団最少の62本塁打も一因だろう。広いバンテリンドームで仕方ない面もあるとはいえ、一発長打を打てる野手は一人でも大いに越したことはない。

ましてや阿部寿樹が楽天に移籍し、平田良介は引退。同じ右打ちのブライト健太にかかる期待は自然と高まっている。

ジャッキー・ロビンソンもつけていた背番号42

オフは目標に掲げるヤクルト・塩見泰隆とともに自主トレ。自身のインスタグラムでは「面識がない中沢山の事を教えていただき選手として一歩前に進めた気がします!」と書き込んでいる。リーグ連覇したヤクルトのリードオフマンから多くのことを吸収したようだ。

背番号42は「黒人初のメジャーリーガー」と言われるジャッキー・ロビンソンが背負っていた番号。自身のインスタグラムではロビンソンを取り上げたアメリカ映画「42~世界を変えた男~」を紹介し、「この映画に何度も救われてきました」と綴っている。

人種差別を乗り越えて英雄となったロビンソンに自らを重ね合わせ、共感できる部分が多かったことは想像に難くない。42番を背負うブライト健太のプロ野球人生はまだ始まったばかり。中日の救世主となる日まで、強い決意を胸にバットを振り込んでいく。

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