新外国人獲得も杉本の固定が理想
連続日本一を目指すオリックスの最大の懸案は、レッドソックスに移籍した吉田正尚の穴をどう埋めるかだろう。2020年は打率.350、2021年は同.339で2年連続首位打者に輝き、2021、22年は最高出塁率のタイトルも獲得するなどリーグ屈指の強打者の穴は大きい。
2022年の日本シリーズ第5戦では同点で迎えた9回に特大のサヨナラ2ランを放つなど、数字に表れない勝負強さも持ち合わせていた。年齢的にも29歳とチームの精神的支柱でもあった。簡単に代役が見つかるはずはない。
西武からFAで獲得した森友哉は首位打者の実績もある「打てる捕手」だが、ほとんどバッテリーを組んだことのない投手をリードする移籍1年目は捕手として守りの面での苦労も大きい。
となると、やはり吉田の青山学院大の先輩でもある杉本裕太郎が有力候補となる。2021年は32本塁打でタイトルを獲得してリーグ優勝に貢献したが、2022年は15本塁打、51打点にとどまった。
開幕スタメンは3番・吉田、4番・杉本だったものの、その後は4番・吉田、5番・杉本の並びも増加。杉本が6番、7番、8番など下位打線に降格した試合もあった。
オリックスはメジャー通算22本塁打、マイナー通算136本塁打の新助っ人フランク・シュウィンデルを獲得。昨季、カブスでチームメイトだった鈴木誠也から「日本ではフォークへの対応が大事」とアドバイスを受けたという。
また、メジャー通算107本塁打のスイッチヒッター、マーウィン・ゴンザレスの獲得も報じられている。キャンプ、オープン戦の結果次第だが、順当なら2人の新外国人のいずれかが4番を打つことが予想される。
ただ、長い目で見ると、チームの主軸は日本人が理想。実績のある杉本が4番、あるいは5番あたりで腰を据えることができるかどうかがカギだろう。