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西武から国内FA権を行使してオリックスへ移籍した森友哉捕手（27）が26日、大阪市内のホテルで入団会見を行った。
「1年を通して期待に応え続けたい。3連覇に貢献できるように頑張ります」
球界屈指の打てる捕手がFA宣言したとあって複数球団による争奪戦も予想された。だが、蓋を開けてみれば交渉が解禁された11日から5日後にオリックス入りが決まるスピード決着だった。
その最大の要因と考えられるのは4年総額18億円（推定）にものぼる契約内容だが、本人は「年数は特別意識してなかったです。金額というよりも『来てほしい』という気持ちの方が決め手でしたね」とコメント。契約内容よりもオリックス陣営の熱意に打たれての決断だったようだ。
移籍の決め手についてはこうも語っている。「ちっちゃいときから馴染みのある球団でしたし、中嶋監督の下でやりたいなという気持ちですね」熱意だけでなく、地元の身近さ、そして指導者。3つの合わせ技が27歳捕手をオリックスへと誘った。
特に指導者に関しては、中嶋監督が捕手出身だったのも大きいだろう。森は会見でも捕手への強いこだわりを見せていた。「1試合でも多くマスクをかぶることに意味があると思いますし、できれば全試合かぶるくらいの気持ちでやっていきたいと思います」
新天地での背番号に「4」を選んだのも、メジャーで8年連続を含む9度のゴールドグラブ賞を受賞した名捕手、ヤディアー・モリーナ（カージナルス、今季限りで現役引退）に憧れていたからだ。
また、西武で辻発彦監督と源田壮亮の師弟関係を間近で見てきた。辻監督就任が決まった2016年オフに源田はドラフト3位で入団。春季キャンプから名手として鳴らした指揮官の薫陶を受け、1年目から遊撃のレギュラーを掴み、球界を代表する遊撃手へ一気に駆け上がった。
自身も同ポジションの監督の下で学び、さらにレベルアップしたいと考えても不思議ではないだろう。奇しくも森の入団会見と同日、西武は源田と5年の長期契約を結んだことを発表した。
捕手としてのさらなる高みを目指して、偉大なる先輩捕手の下への移籍を決断した森友哉。球界屈指の打てる捕手が、球史に残る名捕手への第一歩を踏み出した。
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