「球団には本当に感謝しています」
オリックスは17日、メジャーリーグ挑戦を希望していた吉田正尚外野手(29)のポスティングシステム申請を承認すると発表した。今後、球団が申請するとMLBに契約可能選手として通知され、45日間、獲得を希望する全球団と交渉が可能になる。交渉成立すれば、晴れてメジャーリーガー・吉田正尚の誕生だ。
吉田は敦賀気比高から青山学院大を経て2015年ドラフト1位でオリックスに入団。身長173センチとプロ野球選手にしては小柄ながらパワフルな打撃で頭角を現し、2018年に打率.321、26本塁打、2019年には打率.322、29本塁打の好成績をマークした。
さらに2020年には打率.350で首位打者、2021年は打率.339で2年連続首位打者に加え、最高出塁率のタイトルも獲得。2022年も打率.335、21本塁打、88打点、出塁率.447で2年連続最高出塁率に輝いた。日本シリーズ第5戦では9回に劇的なサヨナラ2ランを放ち、日本一へ大きく流れを引き寄せた。
巧みなバットコントロールで三振が少ないことでも知られ、三振を1つ喫するまでにかかる打席数を示すPA/Kは2020年が12球団トップの16.97、2021年も12球団トップの17.50、2022年はリーグトップの12.39をマーク。メジャーに行けばパワーでは劣るだろうが、バットコントロールがどこまで通用するか楽しみだ。
吉田は「高いレベルで野球をやりたいという気持ち、小さいときからの夢にチャレンジしたいという気持ち、そういった自分の想いを尊重していただいた球団には本当に感謝しています」とコメント。オリックスからポスティングシステムでメジャー移籍したのはイチローと中村紀洋がいるが、中村は近鉄と球団合併した直後の2005年1月だったためオリックスではプレーしておらず、吉田の移籍が実現すれば事実上イチロー以来となる。
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