トップは山﨑武司、2位は浅村栄斗
2022年は最終盤までCS争いを演じるも4位に終わった楽天。リーグ2位の533得点、リーグ3位の101本塁打を記録するなど奮闘したが、球団初となる2年連続のAクラス入りはならなかった。
2005年創設と球団としての歴史はまだ浅いが、2022年8月に浅村栄斗が自身通算250本塁打を達成するなど、数々の強打者が在籍してきたイーグルス。球団歴代の通算本塁打ランキングを紹介する。
歴代トップは191本塁打の山﨑武司。2004年オフにオリックスから戦力外通告を受けた山﨑は現役引退も考えたが、新規参入した楽天への入団を決意した。この時36歳と既にベテランの年齢だったが、ここから再ブレイクを果たす。
2年目の06年に通算250本塁打を達成すると、翌07年には自己最多となる43本塁打、108打点をマークし、二冠王に輝いた。その後も09年に39本塁打を放つなど4年連続20本塁打以上を記録し、4番として打線を牽引。しかし、東日本大震災があった11年は11本塁打に終わり、このオフに戦力外を通告されたため、古巣・中日へと移籍した。
2位には110本塁打の浅村栄斗が入った。2018年オフに西武からFA移籍で加入した強打の二塁手は1年目からチームで唯一全試合に出場し、33本塁打をマーク。翌20年にも32本塁打を放ち、自身初の本塁打王のタイトルを獲得した。21年は18本塁打に終わったが、22年は27本塁打と持ち直し、加入4年目にして100本塁打に到達。球団初の200本塁打達成への期待もかかる。
生え抜き初の100本塁打到達間近の島内宏明
3位はゼラス・ウィーラーの106本塁打。2015年に1年契約で加入した助っ人は、打率.255、14本塁打と目立った成績は残せなかったが、ムードメーカーとしての貢献度も評価され契約を更新。すると、翌年27本、17年には31本塁打を放つ活躍をみせた。その後も2年連続で2ケタ本塁打を記録したが、20年6月にトレードで巨人へと移籍している。
4位は97本塁打の島内宏明。星稜高から明治大を経て2011年ドラフト6位で入団し、2年目にレギュラーに定着するも左肩を痛めて戦線離脱したため、球団初優勝の輪には加われなかった。その後も故障に悩まされるが、16年に復活し9本塁打をマーク。翌17年には初の2ケタとなる14本塁打を放った。
19年には開幕戦で球団生え抜き初の4番に抜擢されると、4月20日に4番としての初本塁打を放ち、史上11人目の全打順本塁打を達成。21年には生え抜き初のシーズン20本塁打超えも果たした。次は目前に迫った生え抜き初の100本塁打超えなるか注目だ。
5位は茂木栄五郎の74本塁打。桐蔭学園高から早稲田大を経て2015年ドラフト3位で入団すると、新人野手では球団初の開幕戦スタメンに抜擢されるなど1年目から活躍し、7本塁打を放った。2年目には「1番・遊撃」に固定され、17本塁打をマーク。その後は度重なる故障で1年フルに戦った年は少ないが、持ち前のフルスイングで本塁打を積み重ねている。
6位は71本塁打でホセ・フェルナンデス。2003年にロッテに入団し、西武を経て06年に加入した助っ人は、1年目に28本塁打をマークした。翌07年は22本塁打、08年も打率.301、18本塁打、99打点と活躍したが、オフに中村紀洋のFA入団が決まり、それに押し出されるような形で自由契約となった。
その後、オリックス、西武と渡り歩き、12年に楽天へ復帰。フルシーズン一軍に帯同したものの、打率.243、3本塁打、51打点と来日以来最低の成績に終わり、オフに再び自由契約となった。
7位以降に助っ人が3人ランクイン
7位はカルロス・ペゲーロで53本塁打。2016年シーズン途中の7月に加入すると、8月に3試合連続本塁打を放つなど、51試合の出場で10本塁打を放ち、契約延長を勝ち取った。17年は主に2番打者として起用され26本塁打をマーク。しかし、18年は不振に陥り88試合出場、17本塁打に留まり、オフに自由契約となった。
8位はジャフェット・アマダーの52本塁打。2016年に入団した助っ人はNPB史上最重量となる135キロの長距離砲として期待されたが、1年目は故障の影響で39試合、9本塁打に終わった。しかし翌年は球団初の3打席連続本塁打を放つなど、23本塁打をマーク。18年も7月に11本塁打を放つ活躍を見せていたが、8月にドーピング違反が判明。NPBから6か月間の出場停止処分を科され、オフに自由契約となった。
9位は51本塁打で松井稼頭央。日本人初の内野手メジャーリーガーとして7年間MLBでプレーした後、2011年に楽天でNPB復帰を果たした。加入時点で36歳だったこともあり、7年間で2ケタ本塁打は2回のみ。全盛期のような長打力は発揮できなかったが、チームの精神的支柱として13年の球団初の日本一に貢献した。17年オフに古巣・西武へ復帰し、18年限りで現役を引退。22年オフに辻発彦監督の勇退を受け、西武の一軍監督に就任している。
10位は50本塁打のアンドリュー・ジョーンズで、またもや助っ人が名を連ねた。MLB通算434本塁打の実績を引っ提げて2013年に入団。4番として143試合に出場して打率.243ながら26本塁打、94打点をマークし、球団初のリーグ優勝、日本一へと導いた。翌年も残留し24本塁打を放ったが、この年のオフに退団となった。
球団の創設からまだ18年目ということもあり、助っ人外国人や現役選手が数多くランクインした。2021年ドラフトでは3位まで全て野手を指名するなど、大砲の育成にも力を入れ始めている。これから生え抜きの選手たちが記録を塗り替えていくことは間違いないだろう。球団史を紡いでいく選手たちの活躍に注目だ。
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