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12球団最多三振の山田哲人、連続日本一へヤクルトのアキレス腱にならないか?

2022 10/11 11:00SPAIA編集部
ヤクルトの山田哲人,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

1シーズン自己最多の140三振

セ・リーグ連覇を果たし、次は日本シリーズ連覇を狙うヤクルト。村上宗隆内野手(22)の56号&三冠王という華々しい活躍の一方で、もう一人の主軸、山田哲人内野手(30)にとって不本意なシーズンとなったことはあまり語られていない。

過去3度のトリプルスリーに輝き、2021年から7年契約を結んだ球団を代表するプレーヤーは、今季打率.243、23本塁打、65打点、10盗塁。7月に新型コロナウイルスの陽性判定を受けて登録抹消されたとはいえ、130試合に出場しながら打率は規定打席到達者で下から3番目。自身のキャリアでも、規定打席に到達していないシーズンも含めて、一軍初出場した2012年以降でワーストの打率だ。

中でも見逃せないのが三振の多さ。1シーズン自己最多の140三振は、同僚の村上(128三振)や昨季173三振した阪神・佐藤輝明(137三振)よりも多く、今季12球団最多でもあるのだ。三振を1つ喫するまでにかかる打席数を示すPA/Kは3.86。1試合で4打席に立てば1回は三振する計算だ。

元々思い切りのいいスイングで三振が少ないタイプではないが、2015年に最高出塁率に輝いたこともある強打者のバットがここまで空を切るのはなぜだろうか。

外角低めは打率.196、55三振

今季、山田が三振したコースを示すSPAIAのヒートマップは下のようになっている。

山田哲人のヒートマップ


左が対左投手、右が対右投手だが、投手の左右に関係なく、外角低めのストライクゾーンぎりぎりか、もしくはボール球で三振を喫していることがよく分かる。さらにストライクゾーンを9分割したゾーン別打率は下の通りだ。

山田哲人のゾーン別データ


外角低めは102打数20安打で打率.196。140三振のうち55三振はアウトローなのだ。

今季は村上の前、3番を打つことが多かった山田。4番が猛烈に打つため、つい大振りになったのか分からないが、山田がつないでいればもっと楽に勝てた試合もあっただろう。相手投手からすれば村上の前が三振の多い打者より、粘る打者の方が嫌なはずだ。

村上宗隆の前を打つ3番打者がカギ

ポストシーズンの短期決戦では、村上とまともに勝負してくれる場面はシーズン以上に減るだろう。相手からすれば、いかに村上の前に走者を溜めないか、楽な場面で村上を迎えるかに心血を注ぐはず。となると、3番打者の働きは極めて重要になる。

高津臣吾監督がどういう打順を組むか分からないが、山田が3番で起用されれば相手投手は間違いなく外角低めで勝負する。フォークやスプリットを持つ投手なら特に外角低めの落ちる球は有効だ。

ちなみに今年の交流戦で対戦したオリックス戦では、10打数1安打8三振と散々だった。昨年の日本シリーズで敗れたリベンジに燃えるオリックスがパ・リーグのクライマックスシリーズを勝ち上がってくれば、山田は心理的にも嫌かも知れない。村上が徹底マークされるのは間違いないだけに、山田のバットは日本一へのキーポイントのひとつと言えそうだ。

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