「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

2022年日本ハムのドラフト補強ポイント、新庄監督のお眼鏡にかなうNo.1は誰か

2022 10/5 11:00SPAIA編集部
日本ハムの新庄剛志BIGBOSS,ⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

投手は抑え候補の指名必須か

新庄剛志監督1年目は最下位に終わった日本ハム。昨オフの就任から話題を振りまき続けたBIGGBOSSだったが、チームとしては熾烈な戦いが繰り広げられたパ・リーグにおいて、CS争いからも早々に脱落した。

10月20日に開催されるドラフト会議は、育成を重視するチーム方針からも戦力強化において最重要の場となる。本稿では、現時点で在籍する選手のポジション・年齢等の分布表から戦力を考察した上で、指名候補も含め日本ハムのドラフト補強ポイントを考えていく。

先発投手,ⒸSPAIA


まずは投手陣。チーム防御率は昨季リーグ3位だったが、今季はリーグ5位に低迷した。ただ、数字を見ると、3.32から3.46にやや悪化した程度のため、大きく戦力が低下したわけではなかった。

ここから先発とリリーフに分けて現有戦力を見ていく。先発陣はエースの上沢直之に、防御率リーグ2位の左腕・加藤貴之、2年連続10勝を挙げた伊藤大海で3本柱を形成。今季ノーヒットノーランを達成したコディ・ポンセの契約延長にも成功しており、来季にも期待の持てる陣容となっている。優先度は低いが、20~22歳の年代にぽっかり穴があいており、特に左腕の大学生候補がいれば指名しておきたい。

リリーフ投手,ⒸSPAIA


一方、リリーフ陣は勝ち継投が定まらず、何とかやりくりしている状況だ。ベテランの宮西尚生はさすがに衰えが隠せない状態で、チーム最多セーブも新人の北山亘基の9セーブだった。ただ、今季は不調だったが堀瑞輝や石川直也、玉井大翔ら実績ある投手もおり、枚数的には足りている。最優先とまではいかないが、抑え候補となる力のある選手がいれば、確保しておきたい。

野手は正捕手候補の獲得と外野手確保優先か

捕手,ⒸSPAIA


捕手は宇佐見真吾が最多の81試合に出場。他にも清水優心、古川裕大、石川亮、郡拓也らを起用した。人数的には足りているが、正捕手と呼べるような存在はいないため、逸材がいるようであれば思い切って指名するのもありだろう。最年少が22歳の田宮裕涼であることも考慮して、高校生捕手を狙いたい。

内野手,ⒸSPAIA


続いて内野手。一三塁は、清宮幸太郎、野村佑希の主軸候補がおり、昨年も有薗直輝、阪口樂と強打の高校生を指名しているため、補強の必要はないだろう。二遊間も昨年、水野達稀と上川畑大悟の即戦力2人を獲得しており、今年急いで補強する必要性は感じない。強いて言えば、若手の二遊間候補が左打ちに偏り気味なので、右打ちの候補がいれば指名するくらいか。

外野手,ⒸSPAIA


最後に、外野手。大田泰示、西川遥輝の主力2人が抜けたが、松本剛が首位打者を獲得するなど大出世。他にも、万波中正、今川優馬、淺間大基ら期待の若手が着実に経験を積んだ。ただ、退団選手が2名出たことで支配下は現状8名。また、中軸を打つ近藤健介が今季FA権を取得しており、移籍の可能性も否定できないだけに補強は必須だろう。

今季台頭した若手のライバルとなる長距離砲と、近藤のようなコンタクトヒッターを1名ずつ指名しておきたい。外野の要となるセンターを守れる選手が獲得できたらベストだろう。

BIGBOSSのサプライズ指名はあるか

以上のことから、以下の3つを補強ポイントとして挙げたい。

1.その年のNo.1選手を指名
日本ハムはドラフト1位で、その年一番評価した選手を指名する方針をとっている。今年その一番手となりそうなのが、日体大の“二刀流”矢沢宏太。投手としては150キロの速球に切れ味鋭いスライダーが武器、野手としても瞬発力が高く、強肩強打の外野手となれる逸材だ。大谷翔平(エンゼルス)を育て上げた実績があり、二刀流としての育成にも自信を持っているだけに、指名に支障はないだろう。補強ポイントにも合致するだけに是非とも獲得したい選手だ。

2.高校生の正捕手候補
正捕手不在は近年の日本ハムの課題だ。その筆頭候補となるのが松尾汐恩(大阪桐蔭高)。強肩強打が魅力で、扇の要として春センバツ優勝も経験した。1位指名が有力視されているが、昨年は達孝太、一昨年は伊藤大海を単独指名しており、今年も思い切った指名があるかもしれない。その他では高山維月(浦和学院)や野田海人(九州国際大付)が候補にあがる。

3.抑え候補
筆頭候補は東京ガスの益田武尚。社会人では先発として起用されているが140キロ中盤から後半の速球には力があり、フォークとスライダーはプロでも決め球として通用するキレがある。今年活躍した北山のように抑えに起用しても面白いだろう。慶應大の橋本達弥、八戸学院大の松山晋也ら球に力のある選手も狙いたい。

今季はチームの底上げを図り、核となる選手も育ってきた。来年は新球場エスコンフィールド北海道で新たなスタートを切る日本ハム。上位に食い込むためにも、補強ポイントを押さえた指名に期待したい。

※表の年齢は2022年12月31日時点
※育成選手、引退及び退団が発表された選手は含まず(10月4日時点)

【関連記事】
日本ハム新庄剛志ビッグボスの1年目と本拠地移転する来季への期待
日本ハム、新球場に全国の有名店集う「七つ星横丁」展開 試合終了後も飲んで食べて語らえる場提供
2022年日本ハムの年俸ランキング、伊藤大海が2年目でトップ10入り