追いすがるDeNAの息の根止める大爆発
ヤクルトの村上宗隆内野手(22)が三冠王へ大きく近付いた。
4ゲーム差に詰め寄られていた2位DeNAの本拠地・横浜スタジアムに乗り込んだ26日の首位攻防戦。0-0で迎えた6回に大貫晋一から均衡を破る弾丸ライナーの46号3ランを放つと、次打席でも47号ソロを放ち、ハマスタ17連勝と勢いに乗っていたDeNAの逆転優勝への夢を打ち砕いた。
翌27日にも48号ソロを放ち、チームも16点を奪う大勝。28日も決勝49号を放ち、DeNAの息の根を止める3連勝となった。26日の第3打席から14打席連続出塁、9打数連続安打をマークするなど手が付けられない状況だ。
気付けば打率も.340まで上がり、2位の中日・大島洋平(.323)を大きく引き離してトップ。本塁打、打点はぶっちぎりで、ケガでもしない限り三冠王はほぼ当確と言っても過言ではないだろう。
最多安打と最高出塁率も併せタイトル総なめ?
さらに打率、本塁打、打点の主要3部門の陰に隠れてあまり注目されていないが、村上は安打数も「134」、出塁率も.476でリーグトップに立っている。
盗塁だけはトップを走る阪神・近本光司とヤクルト塩見泰隆の23個に及ばないが、それでも12盗塁を記録していることは村上の身体能力や野球センスの高さを証明していると言える。いずれにしても、三冠王どころか五冠王の可能性も十分にあるのだ。
過去の三冠王を調べてみると、2004年に平成唯一の三冠王を獲得した松中信彦(ダイエー)も、実は171安打で同僚の川﨑宗則と並んで最多安打、.464で最高出塁率のタイトルも獲得しており、五冠王に輝いている。
それ以前に三冠王が誕生した時代は最多安打がタイトルとして認定されていなかったが、1973年の巨人・王貞治、1982年のロッテ落合博満、1985年、86年の阪神バースも事実上の五冠王だった。いずれにしても村上は球史に残るレジェンドたちに、22歳の若さで肩を並べようとしている。
このままチームが優勝すれば、MVPも間違いないだろう。推定2億2000万円の年俸はどこまで上がるのか。「村神様狂騒曲」はシーズンオフまで続きそうだ。
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