8月の月間打率.203、3本塁打
巨人の岡本和真内野手(26)が不振にあえいでいる。8月の月間打率は.203、本塁打もわずか3本。昨年、本塁打王を分け合い、今季も途中まで激しくホームランダービーを争っていたヤクルト村上宗隆にすっかり水をあけられてしまった。
不動だった4番も8月11日の中日戦から中田翔に明け渡し、6番に降格。最近は5番で起用されているものの、主砲の不振と歩調を合わせるようにチームも6連敗を喫するなど借金が膨らんでいる。
前半の貯金がものを言って24本塁打はリーグ2位タイだが、タイトルは絶望的。2年連続二冠王のスラッガーにとって、レギュラー獲得後では最悪のシーズンとなりかねない。
智弁学園高からドラフト1位で入団し、3年間は二軍で経験を積んだ。4年目の2018年に打率.309、33本塁打、100打点でブレイクすると、2019年は31本塁打、94打点をマーク。さらに2020年は31本塁打、97打点、2021年は39本塁打、113打点で2年連続二冠王に輝いた。今季開幕前には、村上ではなく岡本に三冠王を期待する声もあったほどだ。
5年連続30本塁打は王貞治と松井秀喜のみ
タイトルは絶望的とはいえ、30本塁打はクリアしたい数字だろう。昨季まで4年連続でクリア。岡本にとって30発は目標ではなくノルマのはずだ。
巨人で5年連続30本塁打をマークしたのは19年連続(1962~1980年)の王貞治と7年連続(1996~2002年)の松井秀喜の2人のみ。4年連続は現監督の原辰徳(1985~1988年)と小笠原道大(2007~2010年)がいるが、今季も到達すれば球団史上単独3位に躍り出る。
本塁打を1本打つまでにかかる打席数を示す「AB/HR」は今季17.6。規定打席到達者の中では村上、阪神・大山悠輔に次ぐリーグ3位の数字ではあるが、2021年は13.4、2020年は14.2だったことを考えると、今季は本塁打ペースが落ちている。
やはり新型コロナ感染が尾を引いているのだろうか。岡本は7月21日に抹消。この時点で21本塁打を放っていたが、8月2日に復帰してからはわずか3本塁打だ。直接的な因果関係はなくても、何らかの影響はあるのかも知れない。
シーズンも残り30試合を切った。ペースアップしないと30発には届かないが、逆転でのクライマックスシリーズ進出のためにも、来季につなげるためにも是が非でもクリアしたいだろう。それこそが「4番」の仕事のはずだ。
※成績は8月24日現在
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