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セ・リーグ球団別週間MVP、ヤクルト塩見泰隆が12球団トップ、阪神・大山悠輔も好調キープ

2022 6/20 17:00SPAIA編集部
セ・リーグ週間MVP野手インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

15打数8安打1本塁打6打点と大暴れした塩見

交流戦が終了してリーグ戦が再開されたプロ野球。セ・リーグはヤクルトが広島に3連勝、交流戦から合わせて8連勝と独走態勢に入っている。貯金22で2位・巨人に9ゲーム差。他球団にとって、これ以上は離されたくない「危険水域」だろう。

阪神は2勝1敗で3位に浮上。開幕9連敗からようやく浮上してきたが、まだ借金は5あるため、まずは勝率5割復帰が当面の目標となりそうだ。逆に広島は元気なく、交流戦から合わせて5連敗となっている。

SPAIAでは6月17日から19日まで3試合のwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

セ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


ヤクルトは主砲・村上宗隆以上に絶好調なのが塩見泰隆。先週3試合で15打数8安打、1本塁打、6打点と大暴れし、12球団トップのwRAA4.2だった。

広島は17日が大瀬良大地、18日が森下暢仁、19日が九里亜蓮と主力が先発だったが、1番打者として攻略の糸口をつかみ、3連勝に大きく貢献。6月は月間打率.390をマークしており、リーグ6位の打率.295まで上昇してきた。塩見が出塁して山田哲人、村上宗隆の強力クリーンアップで還すという得点パターンは他球団にとって脅威だろう。

坂本勇人がチームトップも低調の巨人

交流戦10位だった巨人はリーグ再開後も中日に1勝2敗と調子を取り戻せない。チームトップは坂本勇人だったが、wRAA0.8と低い数値だった。先週は10打数4安打2打点。18日の中日戦では4打数3安打2打点と5番の役割を果たしたもののチームはサヨナラ負けだった。貯金も4まで減っており、オールスターまでが踏ん張りどころだろう。

阪神は交流戦7本塁打、21打点で二冠王に輝いた大山悠輔が好調をキープしている。先週3試合で8打数3安打5四球。3安打は全て本塁打だった。wRAA4.1はヤクルト塩見に次いで12球団で2位。17日のDeNA戦では2打席連発するなど、今季17本塁打でDeNA牧秀悟を抜いてリーグ3位に浮上した。49打点も牧と並んでリーグ2位につけており、自身初タイトルも期待される。

広島は會澤翼が8打数5安打2本塁打で、wRAA3.6と気を吐いた。18日のヤクルト戦では1号ソロを含む4打数3安打2打点。厳しいチーム状況の中で、16年目のベテランは頼りになりそうだ。

DeNA神里和毅は青柳から3ラン

中日は高橋周平がwRAA1.8でチームトップだった。先週3試合で11打数4安打1本塁打。18日の巨人戦では4打数2安打で勝利に貢献した。Bクラスから脱却できないチームを勢い付けるためにも、さらなる活躍が期待される。

DeNAは先週1勝2敗で最下位に転落。その中で神里和毅が、打数は少ないもののチームトップのwRAA2.5を記録した。17日の阪神戦では、防御率リーグトップの青柳晃洋から1号3ラン。勝利にはつながらなかったが存在をアピールした。

全国的に梅雨入りして蒸し暑さが増し、開幕からの勤続疲労が出る時期。好調のヤクルトは一気に抜け出したいだろう。逆に他球団は独走を許さない戦い方が求められる。7月26、27日に予定されるオールスターまでの勝敗はシーズンのカギを握りそうだ。

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