楽天・浅村栄斗が好調キープ
先週のパ・リーグは、首位・楽天と2位ソフトバンクがともに6連勝。楽天は前週から続く連勝を10に伸ばし、勝率は8割に迫る勢いだ。また、3位の西武も4勝2敗と勝ち越しており、AクラスとBクラスの差が徐々に開きつつある。SPAIAでは5月3日から5月8日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
破竹の10連勝と好調の楽天は、主砲の浅村栄斗がチームトップのwRAA4.5を記録した。先週行われた全6試合で安打を放ち、週間打率は.391(23打数9安打)をマーク。5日の日本ハム戦、6日のオリックス戦で2試合連続本塁打を放ち、これで今季6号となりリーグ2位に浮上、OPSもリーグ2位の.972と打線を牽引している。
ソフトバンク・柳田、西武・山川が長打連発
2位のソフトバンクは、4月26日に戦線復帰した柳田が好調だ。3日オリックス戦(PayPayドーム)の六回に決勝の3号グランドスラムを放つと、翌4日の七回にも決勝の4号ソロをレフトスタンドに叩き込み、2日連続でお立ち台に上がった。7日のロッテ戦でも5号ツーランを放つなど、先週記録した7安打のうち5本が長打、wRAAも5.2をマークし、完全復活と言っていい活躍を見せている。
この柳田を上回る猛打を見せたのが、西武の山川穂高だ。8日の日本ハム戦で2打線連続本塁打を放つなど、先週だけで5本塁打、11打点を量産。wRAAも12球団トップの7.1と、手が付けられない状態だ。4月に約3週間離脱していたため、規定打席には到達していないが、打率.372、14本塁打、31打点で“隠れ3冠王”にも躍り出た。特に本塁打は、2位に8本差をつける異次元の本数となっている。
4位のオリックスでは、頓宮裕真がwRAA1.1でチームトップ。スタメンで起用された全5試合で打点を記録するなど、打率.313(16打数5安打)1本塁打、5打点をマークした。7連敗中と苦しいチーム状況の中、4年目の若武者が気を吐いている。
日本ハム・清宮がいよいよ覚醒か、ロッテはエチェバリアがチームトップ
5位のロッテはエチェバリアがチームトップのwRAA2.0を記録。本塁打こそなかったが、出場した全6試合中5試合で安打をマークした。ただ、昨年リーグトップの得点を記録した打線は、現在96得点でリーグ5位。レアード、マーティン両助っ人の不振が響いている格好だが、エチェバリアにはそれを補う活躍を期待したいところだ。
最下位に沈む日本ハムは期待の5年目・清宮幸太郎が覚醒の兆しを見せている。5日の楽天戦で相手先発の岸孝之から2打線連続の本塁打をライトスタンドに放り込むと、翌6日の西武戦でも1安打、8日にも二塁打1本を記録。先週スタメン起用された全試合で安打を放ち、チームトップのwRAA3.6をマークした。この打棒を継続できれば、スタメン定着も見えてくる。
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