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セ・リーグ球団別週間MVP、DeNA宮崎敏郎がトップ、巨人・吉川尚輝は“確変中”

2022 4/18 17:00SPAIA編集部
セ・リーグ週間MVP野手インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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首位・広島は菊池涼介がチームトップ

先週のセ・リーグは、中日が4勝1敗で貯金を増やし、逆にDeNAは1勝4敗と星を落とした。広島は2勝2敗、巨人は3勝2敗と上位陣は拮抗。開幕9連敗した阪神も今季初の連勝を記録して2勝4敗と、少しずつではあるが上向きつつある。

SPAIAでは4月12日から17日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

セ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


12勝6敗1分けで首位を走る広島は、菊池涼介がwRAA3.1でチームトップ。12日のヤクルト戦と17日の中日戦で猛打賞の活躍を見せるなど、16打数9安打で打率.563、4打点をマークした。昨季は1番や6番、7番などを打つことも多かったが、今季は本来の2番で固定されており、攻守でチームに貢献している。

吉川尚輝は14試合連続安打、中日・石川昂弥も好調

2位の巨人は、吉川尚輝がwRAA3.5でトップだった。15日の阪神戦で3安打を放つなど17打数9安打で打率.529。3月31日のヤクルト戦から14試合連続安打を継続中で4月の月間打率は.449をマークしている。巨人打線のリードオフマンとして開幕ダッシュに貢献。2016年のドラフト1位は6年目にして大きく飛躍する気配が漂う。

東邦高から入団3年目の中日・石川昂弥も元気だ。17日の広島戦では二塁打2本を放つなど、20打数8安打で打率4割をマークし、wRAA3.1。すでに2本塁打を放つなど長打力も発揮しており、完全試合を達成したヤクルト佐々木朗希や昨年日本一に貢献したヤクルト奥川恭伸ら同期生に続くブレイクを狙う。

昨年の本塁打王、ヤクルトの村上宗隆もエンジンがかかってきた。先週は19打数7安打で打率.368。本塁打こそ出なかったが、wRAA1.3でチームトップだった。連覇に4番の活躍は欠かせないだけに、さらに上昇曲線を描く活躍が期待される。

阪神新打線のカギ握るロハス・ジュニア

セ・リーグトップのwRAA3.8を記録したのがDeNA宮崎敏郎だ。17打数6安打で打率.353。16日のヤクルト戦では本塁打を含む3安打2打点と大活躍だった。昨オフに6年の大型契約を結んだハマのヒットメーカーはシーズン序盤から安打を量産している。

最下位の阪神はロハス・ジュニアがwRAA1.7でチームトップ。先週はスタメン出場が多く、11打数4安打1本塁打で打率.364と気を吐いた。打線がなかなか爆発する気配がないが、2番・佐藤輝明、3番・近本光司、4番・大山悠輔に続く5番としてロハス・ジュニアは限りを握りそうだ。

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